第3話 その2:『病院』

GM

『さて、次はどこに向かう? 隣じゃなくて、好きな場所をめくってもいいよ』


『うーん、じゃあ、ここっ(ぺらり) 病院だって』


GM

『クエストは『注射嫌いの〇〇に注射を受けさせよう』か。さて、誰が出るかな(ころころ) おや、次の表に(ころころ) てとねぇだ。またレアなキャラが出たなぁ』


 説明しよう。てとねぇとは、音声合成キャラクター重音テトの二頭身デフォルメキャラである。(ニコニコ大百科より引用)

 ぬぼーっとした顔が特徴で、身長はせいぜい60cmくらい。ゲキド街においては、重音テトのディフォルメキャラというよりは、てとねぇという独立した生き物と扱かわれる事が多いので、ここリプレイでもそれに準じる。


松風

『(てとねぇの画像を見る)こ、これは人間……? それともクリーチャーの類い?』


GM

『うーん、謎の生き物っぽいよなぁ。でも妖精さんとかではないよな』


『人間の注射打っちゃって大丈夫なんだろうか』


GM

『そこはまあ、ほら、ゲキド街だから……』


『ゲキド街だからってなんでも許される風潮はどうかと思います!』


GM

『まあまあ、そういう世界観はキャンペーンを通じてできあがって行くものだから。で、どうやって解決する? ものすごい勢いでいやいやだだをこねてるけど』


『うーん、注射を怖くなくする魔法、とかはダメなんだよね』


GM

『そうだね。人の心を変える魔法はとっても難易度が高いよ。-30くらいは覚悟してもらおうかな』


松風

『むう、猫魔法でもいいのはなさそう』


『レトロウィッチの得意魔法の+7が付くように出来れば良いんだけど……』


松風

『てとねぇは妖怪じゃあないんだよね』


GM

『そうだなぁ。不思議生物ってだけで、妖怪や妖精の類いではないね。ボカロとかもそうだけど、亜人種みたいな存在だから』


『あ、でも病院なら、多分いるよね』


GM

『居るって、何が?』


『ほら、地縛霊とか。地縛霊にお願いして、金縛りしてもらって、そのすきに注射してもらおう!』


GM

『なんというか、病院関係者としては複雑な……というか、都合良くお願いとか聞いてくれるものなのか』


『そこは……ほら、ゲキド街だから、友好的な地縛霊とかいても良いんじゃない』


GM

『自分で使っといて何だけど、便利だなゲキド街。OK。じゃあ、なんか適当な魔女の力のスキルに成功したら、友好的な浮遊霊か地縛霊がいたことにしよう。何か良いのは……魔法を調べる、かなぁ』


『やった、それこそ得意スキル、レベルも5もある!』


松風

『猫ポイントは使う?』


GM

『得意スキルなら、通常はゾロ目しか成功にならないところが、一つ違いでも成功になって成功率大幅アップ。レベル5だと成功率94%。猫ポイントで6回にすれば97%、7回にすれば98%、8回にすれば99%』


『うーん、ほぼ成功するのかぁ。いや、でも成功数は多い方が良いよね。1回分借りておこう。(ころころころころ……) うん、2回成功』


GM

『ふむ、大成功だね。じゃあ……地縛霊というか、病院の守護霊が見つかったよ』


『じゃあ、次は、幽霊とお話しする魔法を使ってお話ししよう。難易度は?』


GM

『基本が5、幽霊は超自然の存在だから魔法を信じる力は6+D6で(ころころ) 10、レトロウィッチのボーナスの+7、今日の魔力を足したら26かな』


『それは猫ポイント借りても確率変わらなさそうだから、猫ポイントはなしで(ころころ) うん、2×6で12。成功だね。「お願い、注射の間てとねぇを金縛りにして」』


GM

『病院の守護霊は快く引き受けてくれた。さっきまでだだをこねてたてとねぇの動きがぴったり止まったよ』


『さあ、今のうちに注射を!』


GM

『うなずいた看護婦さんが手早く注射を済ませた。注射が済んだのを確認して、病院の守護霊は「もういいかな」と金縛りをといて、出て行った。てとねぇ本人はよくわからない間に注射が済んでて頭の上にはてなマーク飛ばして混乱している』


松風

『これは、クエストクリアしたって事で良いの?』


GM

『もちろん。これで二つ目だね』

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