第7話 火薬の匂い

 最初にあった武器屋の主人、名をバタラと言う。彼が自身の家の二階を貸してくれると言うので、コブラたち三人はその小さな部屋で一泊させてもらうこととなった。宿賃はアステリオスがカガクで作った品々を調べさせてもらうことだった。


 宿泊代だけでは足りぬとバタラはコブラたちに駄賃も渡した。


 アステリオスはこれにひどく感激した。日も落ちてきているが、町に繰り出したくてうずうずしていた。


 三人で買い物でもしようと打診したが、キヨは足を休めたいと断り、コブラもその看病をしないといけないと言い張って断った。しかし、実際は外に出ず、宿泊した部屋のふかふか布団でごろごろしたいだけなのは明白であった。


「わかったよ。じゃあ、僕一人で買ってくるねぇ」


 アステリオスはそのまま町へと繰り出す。


 キャンス王国はとても潤っていた。アステリオスは自身の故郷タウラス民国と、その後にいったジェミ共和国しか見たことがないが、キャンスはその中でも特に潤っているであろうことがわかる。石造りの家の窓から明るい光が漏れ、町全体が明るい。皆が火を使うことに躊躇がない。火の元となる蝋が多くあるのだろう。


 夜だと言うのに町は華やかであった。ドラゴンを倒しにきた男たちが宴会を開いている。


 耳をすませてみれば、「今回は足に傷をつけることができた」


「俺なんて矢を肩に当ててやったぜ」


 と男たちは皆が口々に自慢していた。それを聞いている者は賞賛する者、笑う者、悔しがる者様々であった。


 そんな男たちが酒を飲み続けるものだから、店の者も笑顔でこれに対応する。ドラゴンを倒し、大金を獲得するためにやってきた彼らはその本懐を忘れたかのようにこの国のお店に金を落として行く。


「本末転倒だなぁ」


 アステリオスは思わずクスクスと笑ってしまう。しかし、非常にうまい商法である。この国はとにかく酒場が多い。そして武具屋も多く、宿屋も多い。町が全てドラゴン退治に来た戦士たちを持て成すために用意されている。彼らをこの国に残らせるための誘惑でいっぱいであった。


「僕らも早くあの宝石を手に入れないと飲み込まれちゃうかもしれない」


 アステリオスは酒屋から香る美味しそうな匂いを書いて思わず弱音を吐く。


 手元にあるお金を確認する。軽い食事ならば余裕で食べることが出来る金額だ。


 アステリオスは他の戦士たち同様誘惑に負け、駄賃を握り締め酒屋に入ってゆく。


「いらっしゃい!」


 快活な声が響く。とても大きな声にアステリオスは思わず肩をびくつかせてしまう。


「一人なんですけれど」


「じゃあ、カウンターでいいかい? 君……歳は?」


「14歳です」


「なら、うちの国じゃあ酒は出せねえな。だが、うちには果汁もいいのが入ってんだ。ぜひ、それでも飲んでくれ」


 タウロス民国を思い出すような巨躯な身体の男はアステリオスを怯えさせないように同じ目線まで身体を降ろして話しかけてくる。


 アステリオスはメニュー表を見つめてみる。


 芋の名が書かれた料理を見つける。


「この揚げ芋ってのください」


「おっ、目の付け所がいいな坊主! 待ってろ」


 男がすぐにキッチンに引っ込む。ここはカウンター式なので、見ようと思えば彼の調理を見ることが出来る。


 アステリオスは身を乗り出してカウンターから調理場を覗き込む。


「なんだ坊主、飯作ってるところなんか興味あるのか?」


「うん。僕もこう見えても料理人なんで」


「はぁ、その年でもう。将来有望だな。そっからじゃあ見えづらいなら作り方も教えてやるよ」


 芋を太めの棒状に切ってゆく。アステリオスに聞こえるように店主は独り事のように調理の手順を話す。


「ここでもろこしから採取した油を並々入れた鍋に火を入れる。十分に熱したと思ったらこの棒状に切った芋を中にゆっくりと放る。油がはぜる音にアステリオスは思わず生唾を飲んだ。油は、火の通りが強く、すぐに高熱になる。火を通したい食べ物とかを短時間で調理するのにうってつけのものである。その油で満たした鍋で高温で一気に芋に火を入れる。どのようになるのか見当もつかなかった。


 色がきつね色に変わったものを回収して、薄い紙で油をふき取ってゆく。


「この色になったら回収して、油を拭くんだ。そうしねえと油を吸って、俺が求めている食感にはならねぇからな」


 全てを回収し終えた男は鍋下の火を消して、揚げた芋をアステリオスの前に差し出す。


「あいよ。おあがりよ」


 男は腕を組んでアステリオスが揚げ餅を食べるのを待っている。アステリオスは心の躍動を抑えきれずに一本を摘まんで口に含む。


 表面は固く、されど噛めば中はほっくほくでアステリオスはすぐにこの揚げ餅の虜となった。


「これ、塩を入れたらもっと」


「あぁ! 流石だな坊主。正解だ!」


 男はニッカリと笑いながら、アステリオスの手元に塩が入った筒を差し出す。


「一口目は何もつけない状態で食ってみてほしくてよ」


「これ、すっごく美味しいよ。僕の国で出したらきっと大繁盛間違いなしだ」


 アステリオスはすぐに自分の作った爆ぜもろこしを出した。


 これは散歩中に小腹がすいたときに自分がつまむために筒に入れて持ち歩いていた物だった。


「ぜひ食べてみてくれないか。手を出して」


 アステリオスに言われた通り、男は手の平を差し出す。アステリオスは筒から爆ぜもろこしを二つほど、彼の手の平に乗せる。


「なんだこれは?」


「トウモロコシを熱で破裂させたものなんだ。受けると思うよ?」


「ほぉ……」


 男は手の平に乗せた二つの爆ぜもろこしを口に含む。味に驚いたのか。彼は何度か咀嚼した後、驚いたように目を見開く。


「これ、作って結構時間経ってるのか?」


「うん。そうだね。少ししけっているけれど、それでも美味しいでしょう?」


「あぁ、俺の揚げ芋は時間が経っちまうとそれこそしけちまって、あんまりうまくねぇんだよなぁ」


 爆ぜもろこしを食べて驚いた男は自身の揚げ芋の弱点を愚痴として吐く。


「いやいや、揚げ芋もとっても美味しいよ。ねぇ。この家ってバターある?」


「あぁ。あるぜ。あれで作るバターミルクがいいんだ」


「じゃあ――」


 アステリオスは乾燥したトウモロコシを男に渡す。


「これを。鉄鍋にバターを敷いて、このトウモロコシを入れて火入れて蓋しておいてもらっていい? 細かいのは作業しながら説明するから」


 男はすぐに承諾して、アステリオスから乾燥したトウモロコシを受け取って、調理を始める。


 アステリオスは妙な高鳴りを覚えた。自分以外の者が自分の考えた料理を作っているところを見守ると言うのは初めての経験だった。


 爆ぜもろこし。確か名前を付けたのはヤマトだったな。と唐突に思い出した。


 ヤマトは今どうしているだろうか。彼は一体どこの国へ行ったのだろうか。


 男は鍋に蓋をする。ここからはしっかりとトウモロコシが破裂するまで見守るしかない。


「ねぇ、おじさん」


「ん? なんだ?」


「この店に、黒い髪の大きな剣を持った男の人を見ませんでしたか?」


 男は思い出すために腕を組み、真上を見る。


「あぁー……確かに数日前にいたなぁ。変わった髪色だから覚えているよ。だが、あの髪色は隣国であるレオ王国の者だろう? だというのに、不思議な鎧姿だったから印象的さ」


「レオ王国?」


「ん? 坊主はそれを知らないのか。ここにドラゴン討伐に来る流れ者がたまにいるから珍しいこともない。んで、その男がどうしたんだ?」


 アステリオスは戸惑った自身が国から出たことがなかったから知らなかったが、ヤマトの特徴はレオ王国の人間の特徴だと言う。


 しかし、ヤマトはコブラやキヨと同じくオフィックス王国から来たと聞いていた。


(ということは、ヤマトはレオ王国に向かっているところだろうか?)


 それだけでも大きな収穫だ。とアステリオスは思わず頬が緩む。


 そして鼻に香ばしい匂いが香ってくる。


 これには店にいた男たちも反応して、カウンターの方を見る。


 ぽこん! ぽこんぽこんと軽やかな音が聞こえて視線がカウンターに集まる。


「おぉ! なんかすげえな」


「音が収まるまで少し待って、収まったら蓋を開けて、岩塩を振ったら美味しいよ」


「味付けは揚げ芋と一緒か」


「なぁ、店主! なんだその料理は? 新作かい?」


 男の一人がアステリオスの隣に座った。


「この坊主のアイデアだ。是非摘まんでみてくれ」


 音が収まり、蓋を開ける。バターの良い香りが店中に広がる。


「へぇー、君がぁ」


 アステリオスに感心しながら、出された爆ぜもろこしをひょいっと口に入れちまう。


「おぉ! これはうめぇ!」


「おっ、なんだなんだ?」


 一人目が感激の声を叫ぶと、次々と男たちが集まってきた。


「おいおい、試作で量がないんだ。一つ一粒な」


 客の男たちはみんな一つずつ食って美味そうに声をあげる。


「ありがとな。坊主。トウモロコシを乾燥させときゃあ作り方も簡単だし、これは受ける。これ、受け取ってくれ」


 店の男は大金の入った袋をアステリオスに渡す。アステリオスは受け取るも、なぜ渡されたのかわからず首を傾げて戸惑っている。


「この爆ぜもろこしを作らせてくれ。これは俺の店にいい利益を出す。だったら、考えた坊主にも利益が出なきゃあ割にあわないだろう?」


 したり顔で男はアステリオスに耳打ちをした。


 アステリオスは最初こそ貰って良い物かと戸惑ったが、男の笑顔を見ていたら受け取るしかなく。ありがたく頂戴することにした。


 ちらりと見ただけでもかなりの大金なのは見て分かった。


 残りの揚げ芋に手をつけようとした時だった。店の扉が開く音がする。


「おっ、いらっしゃい」


「どうもー、マスター」


 一人の女性が入ってくる。聞き覚えのある声にアステリオスは振り返った。


 長い木の葉のような色の髪に青みがかった緑の瞳の美しい女性であった。


「ロロンさん!」


 アステリオスは思わず叫んだ。目の前に現れた女性はアステリオスがキャンス王国に辿りつく前に出会った美しい女性。ロロンであった。


「あら、アステリオス君。こんばんは」


 ロロンもアステリオスに気付き、軽く会釈をする。


「おう。ロロンの嬢ちゃん。今坊主に作り方を教わった菓子があるんだ。よかったらどうだい?」


 店の男はロロンに爆ぜもろこしの残りを差し出す。


「あら、可愛らしいものですね。では、お一つ」


 ロロンはそのままアステリオスの右側の席に座って、受け取った爆ぜもろこしをひょいっと口に入れる。


 アステリオスはその様子から目を離すことが出来なかった。


「美人だもんなぁ。ロロンの姉さん」


 まだ左側に座っていた男が茶化すようにアステリオスの耳元で囁いた。


 アステリオスは赤面した。その様子を見て客の男は「ませてるねぇ」とさらに茶化す。


「お客さん。他のお客さんをからかうと出禁にしますよ?」


 店の男が冗談めいた声で言うと、客の男はへらへらと笑いながら謝罪して自分の机へと戻っていった。


 アステリオスはもう一度ロロンを見つめる。とてもきれいな髪と瞳。そして彼女はその大きな身体全てを衣類で覆っていた顏以外の肌を一切見せない。


 タウラス民国の女性はすぐに腕まくりをするし、家事などの動きやすさを優先して、短めのズボンなどを好む。男たち同様、強く強かな肌がよく似合う女性たちであった。


 しかし、ロロンはその肌を全く見せない。自身の国で見てきた女性との違いにアステリオスは奇妙なむず痒さを感じた。


「とても美味しいですね。これ」


「おう。たった今坊主から店で出す許可を貰ったところだぜ」


「これをアステリオスくんが。お料理が上手なのは本当だったんですね」


「あっ、えっと。はい」


 なんと答えて良いかわからずしどろもどろになる。初めての感情だ。この女性を前にすると、頭の中がごちゃごちゃしてしまう。


「マスター。葡萄酒」


「あいよ」


 ロロンは酒を受け取る。その所作も丁寧で豪快なタウラス民国には少なかった人種だ。


「あら、ごめんなさい。アステリオスくんはまだお酒が飲めないのですね。飲めない方の横で酒を嗜むのは」


「いえいえ、気になさらないでください」


 アステリオスは緊張から塩気を求めて揚げ芋を頬張る。


「アステリオスさん。無事キャンス王国に辿りついてよかったです」


「えぇ、おかげさまで」


「前回お話していたお仲間は?」


「実は今日、噂のドラゴンの所に行きまして……二人は軽傷を受けたので、宿でお休み中です」


「そうですか……」


 ロロンは物悲しそうに俯いた。


「怪我というのは?」


「えっ、あぁ。仲間の一人が足を少し打ったくらいです。もう一人は看病ですよ」


「それは……皆さんなぜドラゴンと闘うのでしょう」


 ロロンは呆れたように息を吐く。


「僕たち三人は王に言われて。儀式のために行わないといけないのです」


「儀式?」


「えぇ『星巡り』という儀式なのですが、12ある国で行われる儀式を達成して各国を回っているのです」


 アステリオスは話しながら、これを他言して良いのかとよぎったが、舌が乗ってしまい、もはや自分でも話すことをやめることができそうになかった。


「へぇー。そしてこのキャンス王国での儀式はどのようなものなのです?」


 ロロンは首を傾げてアステリオスに問いかける。


「どうやらドラゴンの棲む洞窟にある王家の祠。そこにある宝を持ち帰れと――」


 その時だった。ロロンが突然机を勢いよく叩いて立ち上がった。アステリオスも周りの客も驚いてしまう。


 一方のロロンもまた驚いたようにアステリオスを見つめていた。


「ロ、ロロンさん?」


 戸惑って出たアステリオスの声に正気を取り戻したロロンは恥ずかしそうに後ろの客や店の男に謝罪しながらゆっくりと座る。


「す、すみません。ご迷惑をおかけしました」


 ロロンはまだ葡萄酒も半分だと言うのにそそくさと帰ろうと店の男にお代を支払った。


「あ、あの!」


 アステリオスはまだ話をしたくて残っていた揚げ芋を全て口に含んでロロンを追いかけた。


 ロロンはしばらく早歩きで歩いて疲れた頃合いで振り返る。そこには自分を追いかけてきたアステリオスが横っ腹を押さえてゼエぜエと息を荒くしていた。


「く、口の中がパサパサで、急に走ったから……はぁ……はぁ……」


 ロロンは思わず吹き出してしまい、アステリオスの方へと歩み寄る。


「よかったらお水を飲んでください。私を追いかけるためとはいえ、揚げ芋を全て口に放り込んでその状態から走ったのですか?」


 アステリオスはロロンから水を受け取るとそれを飲んで、喉の渇きを潤した。


「はぁ……。食べ物を残す奴はクソ喰らえなので」


「ならば追いかけなければよかったのに」


「えっと……もっと貴方とお話がしたくて」


 アステリオスはまだ息も荒い状態でロロンを見つめた。ロロンもまさかの言葉に目を丸くした。


「そうですね。すみません。あまりの恥ずかしさと動揺に逃げてしまった私に落ち度がありますね。アステリオス君」


「いえ、それは大丈夫です。相手に嫌なことを言われれば、誰だって攻撃するか逃げるかしたくなります。攻撃ではなく逃げる方を選ぶロロンさんは素晴らしいと思います。何か、嫌なことを僕が言ったのならば……ごめんなさい」


 アステリオスはロロンに対して頭を下げる。


 彼の周りの男たちはそういうことがあるとすぐに攻撃を選ぶものたちばかりであった。そして周りもその攻撃のぶつかり合いを好んだ。争いを好んでいた。


「いえ、アステリオス君は悪くないのです。そうですねぇ、ではお聞きして良いですか?」


 ロロンは仕切り直すように一度咳込むと、アステリオスを真剣な眼差しで見つめる。


 風が吹く。アステリオスはこちらをじっと見つめるきれいな青みがかった緑の瞳に吸い込まれるのではないかと思うほどに意識を向けた。


「王があの祠から宝を盗るようにと言ったのは本当でしょうか?」


「えぇ。といっても話を聞いたのは僕の仲間たちです」


「そうですか。仮に貴方たちがあの祠から宝を取ることが出来た場合、どうするのですか?」


 なぜロロンがその質問をするのか、アステリオスは疑問を抱いたが、どうするかを腕を組んで考える。


「とりあえずは王であるクラブに提出するでしょう。僕ら自身は宝に興味はない……と思います。一人そういうのに手癖の悪い者がいるので、その者が自分の懐に入れない限りは」


「そうですか。他の者たちはあの宝が手に入ると思い、ドラゴンに挑んでいるそうですね。王もそれを黙認している」


 ロロンがぐっと拳を握りしめているのをアステリオスは見逃さなかった。急いで言葉を探す。何かないか。何かないか。


「それに関しては僕の仲間も話していました。王族の宝を関係のない者に渡っていいのかぁー!って怒ってましたよ」


「…………」


「なるほど。ロロンさんもキヨと同じだ。歴史を重んじる方なのですね。確かにそういった方からすれば今の王様のやり口はあまり良いものではないかもしれませんね」


「……ありがとうございます。気を使っていただいて。本当、小さいのによく出来た紳士ですね。アステリオス君は」


「小さいは言わないでください。気にしているので」


「あら、すみません。では、夜も遅いのでこの辺で、わざわざ追いかけていただきありがとうございます」


 ロロンは背を向けて立ち去った。


「あれ……?」


 ロロンの髪がさらりと風に流れる。その時、嗅ぎ慣れた匂いがした。


 クラメルの花の香りの他にする――火薬の匂い。


 アステリオスはロロンの背が見えなくなるまで立ち止まって、彼女を見つめ続けた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る