9.模擬戦
優達が召喚されてから約1ヶ月がたち、2日後にダンジョンへ行くことになっている。。
この日はいつもの訓練ではなく、チーム対抗で模擬戦をする事になった。
模擬戦をするためのチームは今まで訓練していた5人組のメンバーでやることになった。
「俺達は海斗がいるから最後で、しかも副団長率いる騎士団とするみたいだな。俺は足を引っ張らないように頑張るか」
「優は無理して戦わなくてもいいんだぞ?」
「そうだよ。優くん今回は辞めておいた方がいいよ?」
「ん?あぁ、大丈夫だ。俺だけやらなかったらおかしいからな。まぁもしもの時は後衛に回って後ろから攻撃するさ」
「そうね、確かに音無君の言うとうりだと思うわ」
「そうですね、いざとなったら私に任せてください!これでも賢者ですから」
「そうだな、そうするよ。もしもの時は頼むな莉夏」
「はい!」
雑談をしながら優達は出番を待っていた。何処のグループも同じぐらいの強さだった。中でも強かったのが
戦い方は、御剣と山本が前衛で戦い、中衛の矢代が弓や魔法などを使い2人が相手を出来ない奴へ牽制などをし、後衛の立花が3人に強化魔法や回復魔法をかけ、影山が気配を消し相手の後ろに回り込み攻撃をする感じになっている。
「今の所御剣達のグループが1番強いんじゃないか?」
「優は知らないと思うけど隼人は意外と器用だからな。それに、圭介の職種の暗殺者が厄介だからね」
「俺無しで海斗達が戦ったら勝てると思うか?」
「んー、どうだろう?微妙だね。なんとか勝てるって感じだと思う」
「なるほどな」
そして、いよいよ優達の出番が回ってきた。
因みに御剣達のステータスはこんな感じだ。
御剣 隼人 レベル:1
性別:男
年齢:17
種族:人族
職種:剣士
体力:1200
魔力:600
筋力:1200
俊敏:900
魔耐:600
物耐:1000
属性:火 水 光
スキル:言語理解 剣術 身体強化
称号:【異世界人】
山本 武 レベル:1
性別:男
年齢:17
種族:人族
職種:格闘士
体力:1500
魔力:500
筋力:1400
俊敏:700
魔耐:600
物耐:1200
属性:火 土
スキル:言語理解 格闘術 武術 剛力 豪腕
称号:【異世界人】
矢代 美桜 レベル:1
性別:女
年齢:17
種族:人族
職種:弓士
体力:900
魔力:1000
筋力:800
俊敏:1100
魔耐:900
物耐:800
属性: 風 光 雷
スキル:言語理解 弓術 必中 複製
称号:【異世界人】
立花 真琴 レベル:1
性別:女
年齢:17
種族:人族
職種:魔法士
体力:700
魔力:1500
筋力:600
俊敏:700
魔耐:1400
物耐:600
属性:水 風 光 凍
スキル:言語理解 魔力感知 小規模回復 強化魔法 魔力障壁
称号:【異世界人】
影山 圭介 レベル:1
性別:男
年齢:17
種族:人族
職種:暗殺者
体力:1000
魔力:900
筋力:1000
俊敏:1300
魔耐:600
物耐:700
属性:火 風 闇
スキル:言語理解 気配遮断 気配察知 幻影 暗殺術 短剣術
称号:【異世界人】【影が薄い】
閑話休題
優達は出番が回ってきたのでそれぞれの位置につき武器を構えいつでも戦える状態にした。騎士団達も準備を初めた。
「お互い準備は出来たな?それでは、騎士団対勇者パーティーの模擬戦を開始する。では、初めっ!」
掛け声とともに最初に動いたのは優達だった。莉夏が最初に火属性魔法のファイヤーボールを騎士団達に放ったが、それを避けた。だが、その後すぐさま美咲と海斗が急接近し海斗が副団長へ美咲がその隣にいた男へ攻撃をしたがどちらもその攻撃を受け止めた。海斗と美咲はすぐさま距離をとった。ある程度離れたところで莉夏が水属性魔法のウォーターボールを放ちその後直ぐに結が光属性魔法のフラッシュで目くらましをした。結果1人は不意をつけたのか攻撃が当たっており戦闘不能になり他の騎士団は避けるもしくは盾で防いでいた。
その頃優はその流れを莉夏の横で見ていた。
「中々いいコンビネーションだな」
「そうですかね?でも、音無君も少し眩しかったですよね?」
「ん?あぁ少しな。でも大丈夫だ俺は今戦ってるわけじゃないからな」
「あ、ごめんね優くん」
「気にするな」
「ありがとう」
「莉夏は雷属性の魔法とか氷属性の魔法とかは使わないのか?このふたつの方がさっき放った奴より威力は高そうだけど」
「そうですね、その2つは殺傷性がすごく高いって聞いたので模擬戦では使わないことにしてるんです。ですが、魔物と戦う時などは使いますよ」
「そうか」
「そう言えば莉夏は強化魔法は使えないのか」
「使えないこともないんですけど、まだ上手く出来なくて、私はどちらかと言うと魔法やスキルを使って相手に攻撃をする方が得意みたいなんですよね。なので今は支援系は練習中です」
「なるほど」
優が結と莉夏と話している中海斗達はまた戦闘を始めていた。今度は美咲が副団長と戦闘をしており、海斗が騎士団3人と対峙していた。
美咲はスピードを生かし副団長と戦っており、副団長は美咲の姿を捉えれてなかったが、流石副団長と言っておくべきか全ての攻撃を受け止めていた。実際に何度も殺し合いなどをしてきているのか経験の差がこの場では出ていた。
海斗は未だに3人の騎士団と睨み合いしていた。しばらく睨み合っていたが騎士団が先に動きだした。2人が前に出て後ろの1人を隠す状態で海斗に迫っていた。2人が交互に海斗へ攻撃をし何とかそれを対処している状態になり後ろにいた1人がそのうちに海斗の横を抜けていった。海斗は阻止しようとしたが2人がそれをさせ無かった。
「優!すまん。そっちに1人行った」
「あぁ、わかってる。それじゃ、俺の出番だな」
「あまり無茶をしないでくださいね?いざとなったら私も加わりますから」
「そうだよ!優くん無茶したらいけないからね!でも、怪我したら直ぐに私が治すから安心してね」
「わかった。ありがとう。それじゃ行ってくる」
まぁ、一応制御で身体能力は下げてはいるから大丈夫か。
遂に優は騎士団と対峙した。優は仕掛けることなく相手が出てくるのを待っている状態だ、優が全く動く気配が無かったので、相手が痺れを切らしたのか優に迫っていき攻撃をした。優はその攻撃を受け止めたがすぐさま次の攻撃をされそれを受け止めていた。優は攻撃をする気が全くないので全ての攻撃を受け止めることだけをしていた。途中隙ができようとも一切攻撃をしなかった。
海斗と美咲はというと2人は中々攻めきることが出来ていなく、2人ともかなり疲れているらしく既に肩で息をしていた。
「そこまでだ!」
団長の声が掛かり模擬戦が終わった。
優は終わりとわかると結たちの方へ行った。そして、海斗と美咲の2人も戻ってきた。
「3人ともお疲れ様でした」
「あぁ、まぁ俺は攻撃を受けてばかりだったけどな」
「はぁ,,,,,,,,,,,,はぁ,,,,,,,,,はぁはぁ,,,,,,,,,,,,やっぱり,,,,,,,,,,,,同時に,,,2人を相手するのは,,,,,,,,,疲れるな」
「はぁ,,,,,,,,,はぁ,,,,,,,,,はぁ,,,,,,,,,,,,私の場合は1人だったけど、中々攻めきれなかったわ。流石,,,,,,,,,副団長ね,,,,,,,,,隙すら作ることが出来なかったわ」
すると、団長が皆の前に出てきた。
「いいか皆、2日後にダンジョンへ行くことになっているのは知っていると思うが、今日以上に疲れることになると思う。なので明日は休みにする。それと、明日はダンジョンに行くための装備などを手入れしておくように!では、今日はこれにて終わりにする。解散」
団長の掛け声とともに皆はそれぞれ解散して行った。
「海斗ちょっといいか?」
「どうしたんだ?」
「今日は疲れてると思うから明日俺の部屋に来てくれ。今日の事と明後日のダンジョンについて話し合いをしといた方がいいと思うんだ」
「わかった。それじゃ、美咲達には俺から言っておくわ」
「あぁ、頼んだ」
2人は会話を終えそれぞれの部屋と戻って行った。
その後、夕食をとり風呂に入り優はすぐさま部屋に戻るとそのまま直ぐに寝た。
翌日の午後海斗達が優の部屋に集まっていた。
「昨日はお疲れ様だったな」
「あぁ、本当に疲れたよ。レベルを上げないとな」
「そうね、この1ヶ月訓練したと言っても、ステータス自体は全く変わっていないわね、でも、戦い方はだいぶ分かったわ」
「美咲ちゃんの言う通りだね!でも私昨日特に何もしてないからなぁ」
「結ちゃんは戦うタイプじゃありませんからね。でも、回復魔法なら結ちゃんに勝てる人はいないとおもいますよ?」
「俺もそう思うな。それと明日の事だけど戦闘スタイルは昨日と同じ感じでいいか?」
「そうだな。俺は後ろにいて海斗達が仕留め損ねた奴の処理とかしてるよ」
「わかった」
「あ、それから結達に渡すものがある。ほらこれ」
「え?なに?」
「結がこれで莉夏がこっちのネックレスで、美咲はこのピアスだ。街に出た時に買っておいた。渡すタイミングが無くて遅くなった。それとこれ先生に渡しといてくれ」
「私達に?ありがとう優くん!大切にするね!」
「音無君ありがとう。ピアスの理由は私が前衛で動き回るから邪魔にならないようにしたのね」
「あぁ、よく分かったな」
「音無君、ありがとうございます。私ネックレス付けるの初めてです。大切にしますね」
「おう」
その後はここに来てからの話や地球にいた時の話などをして過ごしていた。気づいたら夜になっていたので5人で食堂へと向かい、夕食を食べそのまま風呂に入りそれぞれの部屋へと戻って行った。
所変わってここは謁見の間そこには国王、王子に家臣達、そして、国王の目の前には膝をつきこうべを垂れている騎士団長の姿があった。
「団長よ、やつはどうであった?使えるのか」
「私が見ていた限りでは使えそうにないかと」
「そうか、わかった。ではそいつを明日ダンジョン内にて始末をしろ」
「はっ!どのように始末を致しますか?」
「召喚士の使い魔に襲わせろ。召喚士はこちらが用意しておく」
「畏まりました」
「では明日は頼んだぞ。戻ってよい」
「はっ!」
国王と団長の会話が終わり団長は謁見の間を出ていき明日の準備をするための自室へと戻って行った。
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