第3話 3歳になった



 俺の家族は両親が二人。

 父親はラルトス・ディネーラ。

 母親はシャリー・ディネーラ。

 だ。


 俺は、ラックス・ディネーラ。


 身分は貴族で、それなりに偉いらしい。


 家……じゃなくて、屋敷の中はいつもひっきりなしに慌ただしい。

 頼って来る来客が多かった。


 父親は有名な騎士だったらしく、俺達がいまいる自国。敵の多いらしいこの国のアドバイス役をしているらしい。

 毎日屋敷には、国の要人だとか、重要人物だとか、そういうのがたくさん来る。


 母親は聖人だとかいうらしい。

 よく分からんが、凄腕の治療魔法士らしい。怪我はともかく、病気も治すし、欠損した体の一部も再生させてしまうようだ。


 そんな有名人が俺の両親なもんだから。

 家の中はいつも慌ただしかった。


 で、子供である俺にかかりきりになるわけにもいかないので、いつも俺は暇だった。


 常時、放置プレイ。


 でも、それで不便しているということはない


 使用人やら乳母やらが定期的に俺の様子を確認してくれるからだ。


 ご飯が食べられなくてお腹がすきすぎることも、トイレで困る事もないわけだ。


 赤ちゃんだから、当然勉強とかのやる事はないので、暇な時間を持て余し気味だ。


 しいて言えば、赤ちゃんは食べて寝るのが仕事(あと、時々泣くのも)らしいけど、しかし暇だな。


 動けるようになってからは、部屋の中をうろうろしてるけど、来客が多いためか家の中すら満足に歩けないし。


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