ユーレイ少女は生きている

たかしゃん

第一章 「出会い、別れて、また出逢う」

壱ノ段 幼なじみの剣士

幼なじみの剣士①

 四月八日。咲き頃を終えそうな桜の花びらが空を舞い、これからの生活を祝うかのように校舎や校庭を柔らかなピンクに、優しげな桜色に彩っている。

 そんな心地いい春日和に、僕が住む美作町に設立された美作町立小・中・高学校は一律で新学期を迎える。ひとつ学年が上がり、僕も今日から高校二年生だ。


「始業式皆さんお疲れさまでした」


 一年で初めの行事を終えた担任の先生、光田先生は大切な節目の式を何事もなくクリアし、一緒に教室へと戻ってきた生徒たちに労いの言葉をかけてくれる。

 が、そんな真摯な心遣いを無下にするかの如く……。


「また光田かー。めんどくせぇー」

「え? 真面目で良い先生じゃん?」

「そこがめんどいんだろ? 課題やら服装やら、色々――」


 去年、僕と同じクラス(光田先生の担当クラス)だった女子が文句を言っている。(後半は小声で聞えなかった)確かに光田先生は真面目で良い先生ではあるんだけど、正直、面倒臭い。男子はネクタイ・ズボン、女子はリボン・スカート丈をチェックする服装検査でこの先生に当たったが最後、生徒指導室行きは免れないと言われている。真面目にしていればどうということはないが、傍にいると息苦しい。そんな少し固い硬派な先生だ。


「去年と同じ子もいて私は嬉しいです。去年、このまま大人になっても大丈夫だろうか、将来困らないだろうか……色々思うところがあったので校長先生に感謝ですね!」


 女子生徒の苦情も笑顔で対応し、教育者としての責務を果たせるという喜びの言葉を返している。その教育者魂には脱帽するしかない。カタいのはメンタルの方なのかもな。


「先生、今日は生徒たちも疲れているでしょうからHRはこの辺で……」


 と、今まで沈黙していた副担任の久保田先生が手さぐり感のある弱々しい声を上げた。

 久保田先生は去年この高校にきた教師で、まだ教員というのに慣れてないらしい。

 性別は女性で見た限りで身長は160センチほど。情けない話だが僕よりも高い。

 見るからに良い匂いがしそうな艶やかな長い黒髪、胸は大きいのにほっそりとした線を描くスタイルの良さ、そして何より溢れ出る雰囲気が男子生徒の間で話題になっていた。


「それもそうですね。今日は教育委員会の偉い人もいて皆さん緊張していたでしょうし、早めにHR終わらせましょう」


 お、久保田先生のおかげで早く帰れそうだ。


「皆さん、一年間よろしくお願いします。何かあったら久保田先生か私に気軽に相談してください。教師として、担任として、ぜひ頼ってください。それだけは約束ですよ」


 そう言い、礼をした光田先生に一足遅れて久保田先生が礼をする。


「で、ではこれでHRを終わります。皆さん気をつけて帰ってくださいね!」


 光田先生に少し礼が遅れたことが恥ずかしかったのか、顔を赤らめて軽く手をふりふりと振っている。

 初々しく如何にも新米教師って感じがして、失礼ながら可愛いと思ってしまう。

 うん、こりゃ誰か隠れてスマホか何かで撮ってる。そうに違いない。そうであってくれ。

 じゃないと僕の脳内保存だけじゃ色々悔やまれる。……後で誰かに聞いてみようかな?

「あ、最後にひとつだけ。我が校に幽霊がでると最近話題だそうですが、真偽を確かめるために夜間に学校に来ないでくださいね。校則に夜間登校禁止の項目がありますから」

「それに危ないですからね! じゃあ、解散です」


 ご自慢の黒縁眼鏡を右手中指でくいっと持ち上げた担任、見てて何だか癒される副担任と対照的なふたりが笑顔で生徒に謎の注意喚起をして、


「起立ー、きをつけー、れーい」


 日直の号令で総合学科二年A組、その進級クラスでのHRは終わった。


 HRが終わり、クラスメイトが友達同士と話し始めたから急に騒がしくなった教室で、さっき先生が言った注意喚起について考えていた。


(幽霊……ね)


 冬休みに入る前、生徒の間で少し騒ぎになっていた。校舎の廊下を歩いていると、窓が開いていないのに風が吹いてスカートが捲れた、スマホの電源が勝手に入る、照明が勝手に点いたり消えたり間隔をあけて点滅する……などなど、どれも小さなことで大したものではなかった。幽霊とかそういうものじゃなくて、単なる偶然だと僕は思う。


「秋、その、久しぶりだね。元気……してた?」


(でも、もし幽霊がやったとしたら?)


「……秋?」


 僕は幽霊の存在をそんなに真正面から信じてはいない。けど、いたら面白いとも思う。それにスカートめくりをする幽霊なんていたら……きっと笑ってしまう。


「秋!」

「――うぇ! びっくりした……」


 さっきから幽霊のことなんて考えてたから誰かに呼ばれていたのに気づかなかった。

 ちょっとビクッてなったのが恥ずかしい……やっぱり考えごとはするもんじゃないな。幽霊なんて真に受けて、いるのいないの、なんて考えてたのも今思うと恥ずかしくなってくるぜ。


「びっくりしたのはこっちよ……」


 さっき僕の名を呼んでいた――綺麗な黒髪のショートカット、純日本人特有の透き通る黒い瞳、身長は僕とほぼ変わらない――学校指定の青みがかった黒、紺色のブレザー制服を着ている女子生徒が、僕に呆れた目を向けている。

 でも、カンカンに怒ってはいないみたいだ。よ、良かった……。


「……? ――あッ!」


 一瞬、思考が停止し謝罪の言葉も紡ぐことができなかった。

 ――目の前にいるこの女子生徒が誰なのか、気づいたからだ。


「蒼!?」


 ――村雨蒼

 僕の古い幼なじみ、その人だった。

 今まで高校が同じで有名人であるものの、遠目に見る程度だったが……まさか話しかけられるなんて思いもしなかったぜ。驚愕とはこんなときに言うことだろう。


「覚えててくれてたんだ……」


 久しぶりに会話をした蒼は、自分が覚えられていたことに対してひどく感激した様子だ。

 まあ、忘れるわけがないよな。幼なじみ、なんだから。


「そりゃ、覚えてるよ……久しぶりだな!」

「うん! 久しぶり」


 昔とほとんど変わりないクールな笑みを浮かべ、ご満悦の表情だ。

 こういうところは昔と変わらないな。


「変わりないな、蒼。あ、さっき僕の名前呼んでいたけど……何か、僕に用事とか?」


 ひとまず感傷に浸るのは後にしよう。さっき名前を呼ばれたので用件を訊ねる。


「え? そ、その……HRが終わって秋がまだ教室に残ってたから、ひ、久しぶりに話しながら一緒に帰ろうかなって……それだけ」


 なるほど、どうやら僕と一緒に帰ろうって話だったようだ。自慢じゃないが、僕は基本一人で帰宅している。なのだが、せっかく蒼が言ってくれたわけだ。断ることは憚られる。


「そうか。分かった。一緒に帰ろう」


 そう笑顔で返すと、


「うん!」


 蒼も嬉しそうに笑顔で頷いてくれた。が、ひとつ問題がある。


「あ、その前にトイレ行かせてくれ。さっきから我慢してたんだ」


 僕はデリカシーの欠片もない発言をする。いや、始業式とかそういう場の雰囲気が苦手でいつも腹が痛くなったり、手足が震えたりするんだよな。だからその……仕方ないんだ。


「うん、分かったよ」


 蒼はしょうがないなって言いたげな顔で頷いてくれた。これが普通の女子だったら怒るかもしれないけど、そうじゃない蒼は少し変わっているのかもしれない。

 て失礼だな。反省しよう。


「ごめんな、じゃあ先に行っててくれ。すぐ追いつくから!」


 と軽い謝罪をして、蒼のご厚意に甘え急いでトイレに向かう。



 蒼と帰る前に用を足すためにトイレに寄ったため、蒼を待たせてしまった。

 校門前で待ってるかな? と思っていたらまだ昇降口の下駄箱の前で待っててくれた。

 ごめんなさい。そして、こんな色んな意味で下の下の選択肢を選んだギャルゲーの主人公みたいなヤツと一緒に帰ってくれてありがとう。いや、やっぱりごめんなさいか?


「待たせてごめん」


 下駄箱の前にいる蒼に近づいて、色んな意味での気持ちを込めた謝罪をする。


「いいよ、じゃあ帰ろうか」


 それを気にしてないというように下駄箱から靴を出して履いている。


「ああ」


 僕もそんな蒼に倣って靴を履く。


 『ごめんと言う勇気、いいよという優しさ』


 どこかで聞いた標語を思い出しながら、蒼の優しさを実感する。

 帰路についた僕らは、少ないが他にも下校する生徒たちと同じ道を並んで歩く。


「さっきの、何か考えごと?」


 歩いてる途中で蒼が教室の件を一緒に帰る間話す話題として振ってきた。

 よりによってそれか……まあ名前呼んでも気づかないことって普通なら気にもなるよな。

 誰もがその理由を訊きたくなるよ。……だけどな。


「……考えごとって程じゃない」


 幽霊について考えてました、とは恥ずかしくて言えない。去年友達と話して笑いの種になった苦い経験があるしな。


「ふーん」


 今度は目を細め如何にも怪しいとでも言いたげなジト目を向けてきた。


「な、なんだよ」

「別に。先生が言ってたこと考えてたのかと思ったから……違う?」


 さすが蒼さん。僕の考えてることはお見通しらしい。


「はあ……蒼には敵わないな……そうだよ。幽霊のことをちょっとね」

「気になるの?」


 さっきまで並んで歩いていたのにいきなり前に出てきた蒼は前かがみになって僕の顔を覗いてきた。しかも後ろ歩きで。何故か蒼はこの構図を維持する気らしい。

 ……これは我が校に於ける男子生徒の総意であり、僕の主観的な意見は微々たるものだ。

 それを前提としても大変失礼な話ではあるのだけど、蒼は他の女子生徒よりも整った顔立ちをしている。そんな男子生徒公認美少女と言っても過言ではない蒼の顔を間近で見た僕は赤くなるしかないのだ。でも当の蒼は自分じゃそのことに気づいていないらしく、そういったことに疎いまである……らしい。ならもうちょっと自覚を持ってほしいな……。


「い、いたらちょっと面白いかもって思っただけだよ」


 ちょっとセリフを噛みそうになりながら平然を装って答える。


(ちょっとドキッとしたこと、バレてませんように……)


「そうなの? 私はいたら怖いと思うけどな……」


 お、バレてないみたいだな。後は噂にならないように祈るだけだ。って自分の保身じゃなくて蒼の話をちゃんと聞かないとだ。それこそ蒼に失礼だからな。


「へー、そうなのか」


 怖い……か。まあ、女子ならそういうの苦手そうだからな、でも蒼がそういった物を怖がるとは思ってなかった。こいつは男勝りで有名な村雨蒼だ。神社の近くにある稽古場で剣の稽古をしているんだが、剣道部には入ってない。かくいう僕も小さい頃は一緒に稽古していた。竹刀を構え、一点集中をする稽古中の蒼の姿を知る者なら、幽霊が怖いという話はきっと信じられないだろう。

 ちょっと理由を参考までに訊いてみるか。


「どうして怖いんだ? お前なら武力行使でどうにかなりそうだけど……」

「だってスカートめくりするオバケなんでしょ?」


 な、なるほど。それは、納得の理由だな。今問題になってる幽霊はスカートめくりをしている幽霊で、ある意味軽い性犯罪者といえるかもしれない。それに加えて姿が見えないので余計に性質が悪い。

 女子からしたらそんな存在は不気味でしかないだろう。


「まあ、それは怖いかもな。女子からしたら蒼の言い分も最もだ」

「そうでしょ!」


 蒼の意見に同意したのが嬉しかったのか声が高くなっている。今までは少し笑う程度でこんな感情豊かな蒼は見たことがない。知らぬ間に変わったのかもな……幼なじみ、か。


「ああ。でその幽霊についてちょっと気になってることがあってな」


 蒼には――正直に話そう。去年、正確には十二月下旬から話題になった幽霊騒動、その始まりから気になっていたこと。今まで誰にもこのことは話してないけど蒼なら大丈夫だ。


「気になってること?」


 蒼も興味を持ってくれそうだな。よし、言うぞ。


「うん。その幽霊の――性別だよ」

「……性別? そんなのが気になるの?」


 分かってたよ……その反応。だよね……でも気になっているものは仕方がないんだよ。


「そうだな……まあ男だろうとは思ってるんだけどね」


「ちょっとは盛りあがってくれるかも?」と期待していたので少し残念感が拭えないが、見解を蒼に話す。スマホの電源が勝手に入る件はスマホの持ち主が女子、照明が勝手に点いたり消えたり件は部屋が女子更衣室、そしてスカートめくりの件だ。これだけの条件が揃えば、今回の幽霊の性別は男だ。しかも折り紙つきの変態の。


(でも、証拠がないんだよね……)


 今まで挙げたものは全て状況証拠ってやつだと思う。絶対に男だという確たる証拠ってのがない。それに加えて相手は幽霊だ……それを証明するのは困難を極めるだろう。


(どうしたものかな……)


 どうしてこんなことが気になるのか自分でも分からない。でも、知りたいんだ。とても大切な何かが、その答えがある気がして。


「……前から思ってたけど秋は変わってるよね」


 後ろ歩きをしていた蒼が歩みを止め、首を傾げながらそんな言葉をこぼし、真剣な目で見つめてくる。か、かわ!


「か、かわい、じゃなくて……変わってるとは失礼な!」


 変わってると思うけど! さっきの照れ隠しもあるが、実際に言われるとムカっときたのでそう言い返す。だが――


「事実でしょ?」

「事実じゃない!」


 売り言葉に買い言葉。互いに一歩も譲らず、押し問答の形相を呈してきた。

 これはエンドレスに続くパターンだぞ……。


「まあ、それはいいとして――いつ行くの?」


 また、可愛い小さな顔を乗せた首を傾げてそう訊いてきた。もう、そういうのずるいと思います、蒼さん……。

 でもせっかく蒼が話の流れを変えてくれたのでそれに乗ろう。ちょっと負けた気がするけど、こんなことを続けても不毛なだけだ。


「……行くってどこに?」


 思ったことを素直に訊いてみる。


「学校だよ。調べに行きたいんじゃないの?」


 そこまで僕の考えていることが筒抜けだとは……本当敵わないな、蒼。


「行きたいけど、幽霊って遅い時間にでるもんだろ?」


 光田先生も言っていたが、校則では夜間に生徒がいることを原則として禁止してる。

 もし誰かに見られでもしたら生徒指導室で光田先生に絞られるのは明白……だから去年は実際に調べるとかそういう考えにならなかったんだが……。


「まあ、一般的に知られているのはそうだよね。でも、先生が言ってたのは放課後からも出るらしいよ?」


 え、そうなの? 放課後なら校則違反にならない……だろう。ならそこの問題はクリアされたと考えておこうかな。


「本当か! 去年からちょっと気になって調べてみたけど、そんなこと聞いてないぞ」


 調べたといっても生徒が噂しているところを盗み聞きしたくらいなんだけど……。


「それは秋の調査不足でしょ?」

「う……それを言われると否定できない……」


 ばっさりと事実を言われぐうの音も出ない。だが、蒼の情報提供は有益なものだ。

 ありがたいし、蒼に話してよかった。


「まあとにかく一旦家に帰ってから行ってみようよ」

「え? 今日行くの?」


 まさか今日から行くとは考えてなかった。そういえば、蒼は思いついたらすぐ行動するタイプだったような気がする。しばらく話してもなかったから、忘れていた。


「そうだよ。秋は考えごとするとき、大抵夜中まで不眠不休でやっちゃうからね。早めにその種を取り除いておきたいし……オバケは怖いけど」


 さすがに不眠不休はないぞ。せいぜい夜中の二時くらいまでだ。


「さすがにそこまでは……って種を取り除くってどういうことだ?」


 さっきの蒼の言葉に気になるセリフがあったので訊いてみると、


「幽霊騒ぎを集結させて、秋の健康を守ろうってだけのことだよ」


 と返してくる。僕の身体を心配してくれてたのか。中学生の頃から次第に繋がりが薄くなって、高校から会うどころか話してさえいなかったのに――


「いや、健康を害すほど考えたりしないよ。――でも嬉しい。ありがとうな、蒼」


 今までの申し訳なさと、単純に心配してくれていた嬉しさが混ざったような――複雑な気持ちを込めて感謝する。


「いえいえ。じゃあ今日の四時半集合ね」


 四時半か。今日は始業式があったから早く下校したが、平日の下校時間である三時半の一時間後だ。蒼のことだからその時間帯が幽霊の出没帯ということなんだろう。


「わかった。四時半だな。その時間には校門の正門前にいるよ」


 約束の時刻を復唱して咄嗟に考えた待ち合わせ場所も伝える。


「うん! 忘れないでよ?」


 なんか蒼、嬉しそうだな。小さな頃でもあんまり表情を変えなかったのに、今は小馬鹿にするような、お姉さんっぽい顔をしている。今まで僕が蒼と話さなかったから久しぶりに話せて嬉しかった……とかかな? さすがに自惚れすぎか。


「了解だ」


 でも、僕も感情がこみ上げてきて……自然と上ずった声がでる。


(懐かしいな。こうやって待ち合わせするの)


 小学生の頃は蒼と剣の稽古の後、よく公園とかで待ち合わせして遊んだもんな。

 そんなことすら僕は忘れていたらしい。ごめん、蒼。

 などと幼き日の思い出に胸を馳せつつまた謝罪の言葉を考えているうちに、僕たち以外にもいたはずの生徒の姿が消えていることに今更ながら気づく。

 それと同時にそれぞれが僕と蒼の家につながる分かれ道にさしかかった。

 つまり、ここで一旦お別れだ。


「じゃあ……ばいばい」


 またすぐ会えるというのに、何故か寂しげにバイバイと小さく手を振る。その姿や仕草はさっき思い出したばかりの、小学生の頃の幼い蒼と重なった。なんか、胸が熱くなって懐かしくて、それにひどく安心する。

 お前は何も変わってないんだな。今も昔も。


「じゃあな」


 また絶対に会うという意味で再会の含みを持つ言葉を返す。

 今まで蒼のことを避けていたわけじゃないが、話したり遊んだりしなかったのは紛れもない事実だ。

 蒼がそれをどう思っていたのかは分からない。けど、この件でそのことが帳消しになるなんて思わない。


 ――だから、これからもこうやって話したり、会う約束をしたりして償いたい。ただの自己満足にしかならないけど、村雨蒼という心強い幼なじみをもう一度失いたくない。

 勝手に僕がそう感じているだけだけど、そう思わせてもらおう。

 春は出会いと別れの季節というけど――僕らはもう一回出会ったんだ。

 少なくとも僕の中では――

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