第162話【おつかいに行こう!!その6】

ごま農家の元にやって来たハック。


「ごまの良い香りがするにょぉ」

「本当にいい香りだなぁ・・・じゃあごま油を分けて貰いに行くか」

「うにゅ」


ごま農家にごま油を分けて貰いに行くハック。


「ごま油ねぇ・・・分けてやりたいけどねぇ・・・」

「何か問題が有るのですか?」

「ちょっとごま油作る機械がいかれちまってねぇ・・・」

「機械がいかれた?なるほど修理工を呼べば良いんですね?」

「話が早くて助かるよ」


おつかいを熟していたハックは既に最適なおつかいを実行する機械の様になっていたのだった。

修理工の元に行くハック、しかし


「商売道具を何処かに落としてしまってなぁ・・・」

「探して来ます」

「そうか、昨日の公園の時計を直していた時までは確かに有ったから

公園に有るかもしれない、あ、でも帰りに喫茶店寄ったからそこかも・・・

いやいや八百屋にも寄ったから・・・」

「全部行って来ます」

「すまんな」


公園に行くハック、そこではでぶ妖精達と子供達が仲良く遊んでいた。


「へい、パース」

「にょーん」

「パース」

「にょーん」


でぶ妖精を使ってのキャッチボール、実に放牧的である。

工具は無かったが公園に住んでいる

でぶ妖精から工具は持って出て行った事が分かり

喫茶店に向かったハック。


「いらっっっしゃいませー」


やけに力強い挨拶に戸惑うも、忘れ物が無いか尋ねるハック。


「いや、見て無いですね」

「そうですか・・・」

「ハック、ちょっと良いかにょ?」

「如何したのニョッキ?」

「重要な事に今気が付いたにょ」


真剣な声色で話すニョッキ。


「重要な事・・・何だよ?」

「そろそろお昼だにょ・・・」


戦慄の事実が明らかになる。


「特に戦慄もしないが・・・それが如何したの?」

「お昼、ご飯を、食べよう」

「何故区切る、だが・・・まぁ良いかここでお昼にしようか」

「にょー♪」


お昼ご飯を食べる事にしたハックとニョッキ。

ハックは地域の名産品と言う事で胡麻和えとカルボナーラを注文した。

でぶ妖精はホットケーキとパエリアを注文した。

ドリンクバーも注文しようとしたがでぶ妖精にドリンクバーは拒否された。

食べ放題の所でも拒否される事が多々有るので仕方が無い事だった。


「かなしいにょー」

「食べ過ぎるとポーチに入らなくなるから我慢してくれ」

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