第133話【パンプロ・ブラザーズとの戦い】

「さてと・・・じゃあルーキー

先輩として魔法使いが如何なる物か教えてやるよ」


拳を構えるヴェンデス。


「・・・何のつもりだ?」

「俺は今まで色んな魔法を習得して来た、だが俺には有る物が欠けていたんだ

それは何だと思う?」

「身の程じゃないか?今まで何回も試験に挑んで落ちているし」

「兄さん、ここは実力と言うべきじゃないの?」

「違うな、それは腕っ節だ!!魔法使いだからと全部魔法で解決するのが間違っていた

俺に足りなかった物、それは視野の広さだ!!」

「視野の広さって・・・魔法使いなのに腕っ節って・・・如何思う兄さん?」

「ふーん・・・中々悪くない考えじゃないのか?」

「兄さん!?」

「弟よ、腕っ節が強いと言う事は健康的と言っても良い

よぼよぼの魔法使いよりも元気に満ち溢れた魔法使い

魔法とは心、精神から来る物だ、病んだ心では十分な魔法が使えるとも限らない

だがしかしヴェンデスさんよ、アンタは一つ勘違いをしている」

「勘違い?」


パンプロ兄がローブを脱ぎ捨てる、そこには筋肉の鎧に身を纏った漢が立っていた。


「アンタが鍛えたとしてこの筋肉の要塞に如何勝つと言うんだ?」

「ナイフでも大剣使いは殺せるだろう?筋肉の大きさで全てが解決出来ると思うな」

「面白れぇ、おい、弟、お前は手を出すな、このナチュラルマッスルで戦ってやろうじゃねぇか

魔法は無しだ、行くぞ」

「来い!!」

「うおおおおおおおおおおおお!!」


ヴェンデスが胴回し回転蹴りをパンプロ兄に放つ。


「な、なんだああああああああ!?」


パンプロ兄は吹っ飛び、立ち上がる。


「!!」


ヴェンデスは間合いを詰めて正拳突きを放つ。


「ぐは!!やろう!!」


パンプロ兄は拳で殴りつけるも躱され腕を掴まれ背負い投げをされた。


「ぐはぁ!!」

「兄さん!!くっ!!」


治癒魔法をかけるパンプロ弟

しかしヴェンデスの攻撃魔法で吹き飛ばされ壁に叩きつけられた!!

弟は気絶して倒れた。


「くっ・・・弟!!」

「さてと如何する?このまま弟に攻撃を加えても良いんだが」

「くっ・・・降参する・・・宝玉は二個ともアンタに渡す・・・

弟に手出ししないでくれ・・・」

「良いだろう」


ヴェンデスは宝玉二個を追加で手に入れる事が出来たのだった。

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