第49話【ビターのインタビュー】

―怪盗ホイップの次の標的はワイン!?―

今世間を騒がす怪盗ホイップの次の標的は

セグラメント工房の100年物最高級ワイン『トワイライト』との事

今まで怪盗ホイップが盗み出した品々は金銀財宝の類だったのに

何故ワインを盗むのか!?その動機を警邏で怪盗ホイップを追っている

ビター氏にインタビューしてみました


Q.今回ホイップがワインを盗むと言うのはどうお考えですか?

A.ワインを盗むと言うのは予想外でしたが

追い詰められれている証拠だと考えます

Q.と言うと?

A.セグラメント工房は今までホイップが盗みに入った

金持ち達よりも大分グレードが下がります

確かにセグラメント工房はワイン工房の中でも老舗の部類ですが

現在経営しているトールォ・セグラメント氏は偏屈な人物で知られ

国外へワインを販売する時は偽物を売っている疑惑を持たれています

その為、信用低下による業績低下により資金面にやや陰りが見えます

Q.亜人嫌いでも知られていますね

A.ええ確かにセグラメント工房では亜人の採用はせずに

従業員は全員人間ですね

トールォ氏に言わせれば『偶々』らしいのですが怪しい所です

Q.それで何故ホイップが追い詰められていると?

A.今までの金持ちよりもグレードが低い為

警備に割り当てる額も比例して少なくなります

つまり今までホイップが盗みに入った所よりも警備が手薄、と言う事です

Q.なるほど・・・

A.加えて換金が難しいワイン、好き好んで盗みたい物では無いでしょう

間違い無く追い詰められている証拠です

Q.それでは次にホイップがやって来て捕まえられる自信は?

A.何時も万全を尽くして自身たっぷりに待ち構えています

ですが今回は必ずや捕まえて見せたいと思います


――


「ふぅん・・・何だか複雑そうな話だな」


新聞紙を閉じるヴェンデス


「例の怪盗って奴ですか?」


でぶ妖精の手を持って遊んでいるハック


「そうみたいだな、まぁ俺達には関係無い話だ」

「依頼とか来たら行くかもしれませんよ?」

「ありそうな話だなぁ」


そんな話をしていたら


”最高級ワイン『トワイライト』開封パーティの警備 報酬:2G”


こんな仕事が舞い込んで来た


「ワインの開封パーティ?」

「泥棒に盗まれるならば先にソムリエを招いて

呑んでしまおうって魂胆らしいよ?」


キューが答える


「へぇ・・・それは面白そうな依頼だね」

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