第40話【シャレオツな武器屋】

武器屋に向かったハック一行


「おうおう、キューちゃんにポートちゃん

男を連れ回してデートかい?」


禿の武器屋の主人がケラケラと笑いながら茶化す


「デートに武器屋をチョイスするのは無いです」

「勘弁してよー、ウチは御洒落を最優先してるんだからさ!!」

「いきなり困る発言は止めてくれよ・・・

変えの剣を探しに来たのに・・・」

「剣だったら色々取り揃えてるぞ?」


確かに色んな剣が並んでいる、が


「木製、紙製、でんぷん製・・・なんだこりゃ?」

「凄い目の細かい研石で研磨して作ったんだよ、カッコいいだろ?」

「いや・・・と言うか切れるのか?」

「勿論!!普通の鉄製の剣と変わりなく切れるぞ!!

耐久力は低めだけど」

「じゃあ駄目だ、普通のショートソードで良いんだけども・・・」

「うちの武器は鋭く研いであるからちょっと割り増しになるぞ、ほれ」

「ふーん・・・」


武器屋の主人に渡された剣を見るハック、確かに普通の物よりも鋭く研がれている


「良い剣だな・・・」

「だろー?」

「ここの主人は御洒落に気を使っているが腕も良いんだ、禿だけど」

「そうそう、良い品取り揃えてるんだ、禿だけど」

「ははは、殴り倒すぞ二人共」

「「さーせん」」


ハックは新しく剣を購入するのだった


「所でヌベアとかって興味無いですか御主人」

「ヌベア?はっ、俺はこう見えても魚人のワンエイス

保湿においては並の人間とは比べ物にならないのだよ!!」

「見た目完全に人なのに凄いなぁ・・・」

「でもちょっと欲しい、5Gは出す」

「あらら・・・」

「主人ー、ちょっとこの胴着を見せて貰っても良いか?」

「はいよー」


ポートに呼ばれて行く店の主人


「所で何で武器屋に胴着が有るんだ?」

「戦闘服、って事だからじゃない?」

「そんなもんか・・・」

「これの黒で背中に逆十字が付いた奴って無い?」

「「!!?」」

「そんなもん無いよ」

「さ、流石に無かったか・・・」

「一瞬中二のポートが目に浮かんだよ・・・」


仲間の激痛ファッションを見ずに済んだ二人


「所でキューは武器とか要らないの?」

「私一応役者と兼業だけど踊り子よ?武器何か持たないわよ」

「ふーん・・・踊り子ってどうやって戦闘に寄与するんだ?」

「何言ってるの?踊るに決まってるじゃない」

「・・・踊るって?踊るだけ?」

「はっはーん?どうやら踊り子の踊りを侮っているみたいね」

「踊るだけだろ?」

「プロだからロハじゃ踊らないけど

踊りの有る無しじゃ雲泥の差よ?」

「はぁ?」

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