いつか書く小説の話

@samex

集う炎と癒し手

月に一度のペースで怪獣が出現して町を壊される日本。政府組織は怪獣に対抗するために特殊な力を持つ者を集める。その1人主人公の男子高校生は手から出す青い炎で怪我を治したり、破損を補ったりできる力を持つ。

ある日組織から召集の連絡を受けて、来てみるとそこで他のメンバーと出会う。自分以外の四人は皆女の子でそれぞれ「武器に火をまとわせる力」「火の鳥を操る力」「自らを火に変える力」「火の壁を作る力」を所有していた。全員火属性。

属性偏りすぎのチームで怪獣と戦えるのか?

司令官は大丈夫だというけれど。

そもそも主人公に戦う力は無いけどね。


年齢も個性も力もバラバラでチームとは言えない集まりから始まった。主人公は四人の連絡係として奔走する。期限は次の怪獣が出現する25日間。

主人公はぶつかり、拒絶されながらも彼女らと話をするなかでそれぞれの妥協点を見つける。そしてお互いを認め合えるような関係を築くことができた。主人公には火属性の力を引き上げる力もあることが分かった。

表面上はチームで動くことができるようになった状態で怪獣の出現予定日を迎える。


その日そこに現れたのは怪獣ではなかった。金色に輝く鎧をまとった、双角を持つ、火のように赤い髪の女性だった。


むっちゃ強い。会話ができる。彼女も火属性の持ち主で、主人公に目をつける。

建物を壊さない代わりに、主人公に付き合うことを求める。ひとめぼれだった。彼女は自己中心的だが、わりと話せる人だった。

主人公は彼女と付き合うなかで押さえつけられていた自分の感情を出せるようになる。


変化していく主人公と、戸惑う周囲の人達。

主人公の力も変化していくが、主人公自身も気づけていない。そして、怪獣の発生日、現れたのは、メンバー四人の力を真似た力を使いこなすようになっていた主人公だった。主人公が怪獣彼女の代わりに侵略を開始する。


メンバー四人は怪獣彼女と力を合わせて主人公をボッコボコにする。主人公は癒しの力で自分を治しながら、謝罪。メンバーからは呆れられ、怪獣彼女からは怒られる。

後日、主人公は全員に昼御飯を奢り、次の店に引き摺られていく姿があった。悲鳴をあげる主人公。しかし、その顔には悲壮感はなかった。


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