166日目

「え…リオナは、嫌なの?」「…嫌というか、怖いんだ。もし、この世界の秘密を知ったら…信用できる事が何一つなくなってしまうんじゃないか、って…」リオナは本気でそう怯えているようだった。そう言われると…俺も不安になってくる。だけど…「…仮にそうだとしても」俺は言葉を慎重に選びながら先を続ける。「仮にそうだとしても…俺達が仲間だってことは、変わらないんじゃないか?」ちょっとカッコつけすぎかなと思ったが、思わずそう言ってしまった。リオナは目を丸くしていたが、フッとその表情が和らいだ。「…ああ、そうだな」なんとなくだが、リオナの不安を少し和らげたことができた気がした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る