162日目

「ワタクシの…偽物?」ヒメヨは驚いた顔で俺のことを見ていた。「なるほど。だから、ナナシさんが驚いていたんですね」ルメラもリオナも頷いている。「いや、しかし、本物が存在していたとは…ということは、あれは魔物がアナタに変装していた、ってことだったのか…」「あはは…噂には聞いておりましたが、ワタクシに変装するなんて、変わった魔物ですね」「ええ。あ~、それに、自分はこの王都の姫だって言ってましたよ」俺がそう言うとリオナもルメラも笑っていた。「設定を盛る?その意味はよくわかりませんが…ワタクシはこの王都の姫ですが」…本物のヒメヨが放った言葉で俺たちはそのまま硬直してしまったのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る