風邪なので、心は奏でる

僕は自分を卑下して下を向いて、嘆き、苦しみを自らに与えて歩くことが多い。

「下を見れば、何があるかわかるし、つまずいて転ぶことも減るでしょ?」と僕は少し誇って言う。

けれど、僕は知らない。空があんなにも青いということも、太陽がまぶしいことも夜空の星があんなにも輝いていることを。

僕は今日もまた下を向いて怯えながら、嘆きながら、苦しみながら歩く。


息をして、心臓は動いて、僕は歩いている。

人生の道のりは険しい。

そこで出会えるのは幸福。

険しいゆえの幸福。

きっと幸福が僕を変えるのだろう。

心臓が動く限り僕は出会える幸福に期待しながら歩かないとならないんだ。


そうしたら少しは顔を上げて歩くことができるようになるのかな。

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