月ノ灯

冷凍氷菓

私が声を出してもあなたには届かない

遠くにいるあなたには届かない


私の泣き声はあなたには届かない

きっと届かない


金木犀の香りがしてあなたの香りがして

私は想い出す

夏は過ぎたのだと私は思い出す


風よ

私のこの想いを金木犀の香りのように運んでおくれ


風よどうか私の声をあの人に届けておくれ

 届けておくれ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る