ツッパリ学校用務員

小川貴央

第1話 初出勤ドデ~ン

今日は夢にまで見た憧れの中学校に初出勤する日だ。

朝から秋晴れの青空が爽やかに広がっていて清々しい。

気分もルンルン~♪♪

嬉しいなあ~、楽しいなあ~。


学校に到着、颯爽とクルマから降り、スタスタと玄関に

向かって行った。

「おっ、女子生徒たちが玄関に大勢居て賑やかにはしゃいでいるぞ」

いいなあ~、学校って、女子生徒たち初々しいなあ~、心も軽やかに

さり気無く職員用玄関の手前にある、生徒用玄関の前を通ろうとした

途端に、ドデデデデ~~ンン!

「あっ・痛・た・た・つ~」

いきなり天と地が逆転、真っ逆さまな状態から校舎上に広がってる

青空を見た。な、なんで・・?訳が解らん、アタマが真っ白状態。

その直後、

キャハハハハハハ~~、ふふふふふふ、アハハハハハハハ~~、

なに、あれ?可笑しい~!誰?あの人?変なのお~!マジやば!

女子生徒たちからの笑いの渦に大歓迎されたのだ。

赤面のアホ面と羞恥心を片手で半分隠しながら、冷静さを装いつつも

無理な作り笑いで「おはよ、おはよう、こんにちわ」と女子生徒たちに

愛想を振りまき照れ笑いでごまかし、冷や汗を拭きながら足早に職員室

をキョロキョロ探しながら急いだ。

「フゥ~、何でこうなるんだ俺は?よりによって初出勤の日だというのに

バカ転びしやがって、しかも目の前に女子生徒たちにマジ見られたりして、

こんなに恥ずかしいったら、ありゃしない!」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る