第13話 カツドウ
「何か活動しなさい」
と恋人に言われる。
それは何か仕事をしろだとか何かの集まりに参加しろとか、そういうことを指しているのではない。
無職の私は一日中家にいる。
その間、ぼーっとしてしまう時間が大半なのだ。
それを心配して「何か活動しなさい」と彼は言ってくる。
とはいえ、自分からするのは難しい。
BDを観たりはするが、何十回も観たものなのでただ見てるだけになる。
「観てて新たな発見があるならいいけど、何もないから見てるだけなら、それは逃げだぞ」
彼はそう言った。
「何か活動しなさい」とは「何か思考しなさい」ということなのだろう。
ビーズの織り機も編み物もほったらかし。
最近ようやくこのようにカクヨムでエッセイを書くということを覚えたが、ずっとしていられるものでもない。
そうして今日も、カツドウせずに終わるのだ。
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