　５時に和彦が来た。

「今１２月じゃない。これからクリスマスとお正月が来るじゃない。二人で過ごしたいの」

「俺もそう思うよ」

「クリスマスなんか、ＵＳＪに行きたいなあ」

「あっ、いいねえ」

「今からチケット取れるかなあ」

「取れるんじゃないの」

「じゃあ、和くん取ってよ」

「俺、金、持ってないよ」

「私も持ってないわ」

「アルバイトしよう」

「スマホで捜そう」

「これいい、こどもの世話をする仕事で時給９２０円」

「いいねえ、応募しなよ」

「和くんは」

「引っ越し補助時給１０３０円」

　二人の恋は着実に育って行った。

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