21 鈴の音

鈴の音が

風の海原の真ん中に

満開の旭光の花から


鈴の音は

星月の照らす草原を

吹く風の起源の先へ


乾いた風に

掻き消されながら


鈴の音を

東へ伝える



鈴の音へ

足下の唐紅の大空に

自らの音を奪われず


鈴の音よ

巻雲が満たす大気を

空と地の境目の中へ


青藍の空に

飲み込まれながら


鈴の音を

あなたへ伝える



鈴の音が聞こえた

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