第51話 私の幼馴染って本当にガード固いわね

「どう?」


 放課後、私は部室に向かうあいつを呼び止め、前髪を留める青い花のヘアピンを見せた。


「どうって……それ、この前のか」


 突然の質問に面喰らいながらも、あいつはこのヘアピンが何かに気付いた。


「そ。ホワイトデーの相談料。で、どう?」

「なんだよ今日は」


 困惑して答えないあいつに、私は溜息を吐く。


「あなたって本当にガード固いわね」


 遺憾みたいな顔をするあいつ。

 まったく、これは長い戦いになりそうね、後輩さん。

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