第40話 私の幼馴染はガードが固い

「おかえり」

「……どうした?」


 あいつが自分の家の前で待っていた私を見て驚く。


「後輩さんに何か訊かれたかなって」

「お前か……」


 私の用件に苦い顔をする。あの娘の行動力は予想以上のようだった。


「話せた?」


 黙る。けれどあいつはすぐに顔を上げて、私の目を見て誓うように告げた。


「いつか話すと言った」


 私の幼馴染はガードが固い。二年前からそれをずっと解いてあげたかった。

 たとえそれをするのが自分でなかったとしても。

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