No.14 無自覚死神

少女は柵を乗り越えた。

「綺麗…」

そう言い残すと落ちていった。

落下のさなか、あらこれと思い出が脳内を舞う。

ふと、意識が途切れると、地面に叩きつけられた。

その周りに人々が群がり写真を撮る。

耳をすますと、群衆の頭上で声がした。

「ふぅ、危ねぇーなー。どうして俺が乗り移った人間は1ヶ月と経たないうちに死んじまうかね。」

そう言うと、ふわふわと飛んで行った。

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