No.11 記憶交換

「なぁ、今日はいつのUSB持ってきたんだ?」

ミライは興味深そうに話しかける。

「今日はね、じゃじゃーん、僕の初恋の記憶、特別に見せてあげよう!」

カコタは自信満々にそれを掲げる。

「いいねー!俺はこれ、初めてを捨てた日の記憶。ベットシーンも保存済みだから刺激が強いかもな〜」ミライは笑いながらカコタに手渡す。

「それじゃぁ、いきますか!」

カコタは首の後ろを探り、穴を見つける。

「俺も準備おk。」

ミライはカコタと目配せをした後首にUSBを差し込んだ。



ーーー読み込み中ーーー



先に口を開いたのはミライだった。

「いいね、ウブだね、可愛いね。この子は今はもう連絡も出来ないの。」

そういいながらカコタの方を見ると。

「うぅぅ。」

顔を真っ赤にしてぶっ倒れていた。

「やっぱ刺激が強いか、大丈夫かー。」

体を揺さぶるが反応はない。

「今でもウブなんだな。」

ミライは優しく微笑むと、そっとカコタの唇を奪った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る