ガイドブックが落ちてる夢。

猫店。

第1話

じ、自転車が

ハンドルが高いよ

サドルが高いよ

進まないよ

腕が痛いよ


「かえ、ごめん、またハンドルとサドル調整してもいい?」


何度調整してもハンドルとサドルが上がってくるのだ


地元の駅を自転車で出発すると

私達はかえの家に向かうようだった


かえを送ってわたしはそのあとじぶんの家に帰るのだ


その際、観光案内所を通ったがそこでみんな換金している


「こうせいさんすみません、

修理代これで勘弁してくれないでしょうか!」


街のゴロツキどもがそんな話をしているのか

そう思ったところで


「おう、弟、持ってきたか」

こうせいくんは、こう言った


「弟って言わないでよー 雰囲気出ないじゃんー」

弟?が言った


なんだなんだ、ものものしい雰囲気だと思ったら

演技だったのか。



とにかく私は首が激痛だ


さてさて、そんなこんなで

そこは換金所


みんなが思い思いに持ち寄ったものを換金している



わたしはなぜかこうせいさんと、その弟分達と話し込んでいた


「俺も首が痛いんですよー」


ん、私に待たされているかえが怒っている

早々に立ち去らねば


駅からかえの家までは近いはずなのになかなか着かない


困った



途中、坂のカーブで路肩に車が停まっている


そして向こうからすごい幅の車がきた


高そうだし待っとくか



しばらく待ってるとバイクにのった忍者登場


その車を物凄い速さで牽引


その見るからに高級車は路肩の車との間、数センチだったんだが。



その車の運転手、

車を停め、車内からわたしを呼んでいる


待っていたお礼になにかくれるのかな と、卑しい気持ちで私は近づく


「いいやつだな、ありがとう」


と言われた


呼び止めないでよー、なにかくれるのかと思ったよ。

(なにかくれるわけがないだろう


その運転手は痩せた相撲取りのような顔をしていた



私は先にすすんだかえにやっとのことで追いつく


しばらくすると2人とも自転車に乗っていないことに気付く

どこかに忘れたんだ

戻ろう



自転車はさっきの痩せ型の相撲取りとすれ違うよりも

もっとうーんと手前に置き忘れてあった


相撲取りとすれ違ったときにはまだ自転車乗ってたような気が・・



もう一度さきほどのカーブ付近に差し掛かると、さっき路肩に停めてあった車はなくなっていた


男が小さな子供と立って、カーブの外側を見ていた


なにかあるのかと思って見ると

そこは透明な湖だった


え!日本に、それもこんな近所にこんな美しいものがあるの??

あとで相棒にも見せなきゃ!

こんな綺麗な!

え、海??

ここはうちの近所だから海じゃないはず、湖だ、

湖の底もよく見えるくらい透き通っている

木も生えている

桟橋が見えてきた

底の砂模様まで本当によくみえる


あー、湖なのか、ボートがあればよかった

そう思うと


ボートもたくさん見えてきた!!


わ、わーい!

と言うかなんだこの人だかり


私が騒ぐからギャラリーがどんどんが集まってきてしまった


ん 黄色い小さなガイドブックが落ちている

青と赤と緑も落ちている

そしてそれはかなりの数、落ちている


そこへ恰幅のいいおじさん

よし、おまえらガイドブック拾えー

これからそれ売って生活できるぞー

それにおまえらはかわいいからな!

と、自分の子供たちであろう女のコに言っている


???


売って生活 までは、かろうじて解ったけど

かわいいのは関係あるの?

まさか仔犬みたいな顔してガイドブック売るとかそういう・・・

と、考えたけどまぁいいや

そーゆー商売もいいかもしれない


そんなことより早く家に帰ってこの湖のことや

ガイドブックが商売に繋がることを相棒に知らせなきゃ


かえを家に送る前に力尽きた私は

彼女を送らずにさっさとじぶんの家に帰った

なんせ首が尋常でなく痛い


相棒はまだ帰ってなかったが、部屋には電気がついていた


書斎の床にはさっき見た4色の汚いガイドブックが散乱していた


あれ、相棒、湖とガイドブックのこと知ってたのかな・・

相棒の帰りが待ち遠しい


おしまい

ありがとうございました


-・-・-・-・-・-・-・-・-・-


2017年5月にみた夢。

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ガイドブックが落ちてる夢。 猫店。 @nekot_en

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