ガイドブックが落ちてる夢。
猫店。
第1話
じ、自転車が
ハンドルが高いよ
サドルが高いよ
進まないよ
腕が痛いよ
「かえ、ごめん、またハンドルとサドル調整してもいい?」
何度調整してもハンドルとサドルが上がってくるのだ
地元の駅を自転車で出発すると
私達はかえの家に向かうようだった
かえを送ってわたしはそのあとじぶんの家に帰るのだ
その際、観光案内所を通ったがそこでみんな換金している
「こうせいさんすみません、
修理代これで勘弁してくれないでしょうか!」
街のゴロツキどもがそんな話をしているのか
そう思ったところで
「おう、弟、持ってきたか」
こうせいくんは、こう言った
「弟って言わないでよー 雰囲気出ないじゃんー」
弟?が言った
なんだなんだ、ものものしい雰囲気だと思ったら
演技だったのか。
♦
とにかく私は首が激痛だ
さてさて、そんなこんなで
そこは換金所
みんなが思い思いに持ち寄ったものを換金している
♦
わたしはなぜかこうせいさんと、その弟分達と話し込んでいた
「俺も首が痛いんですよー」
ん、私に待たされているかえが怒っている
早々に立ち去らねば
駅からかえの家までは近いはずなのになかなか着かない
困った
♦
途中、坂のカーブで路肩に車が停まっている
そして向こうからすごい幅の車がきた
高そうだし待っとくか
♦
しばらく待ってるとバイクにのった忍者登場
その車を物凄い速さで牽引
その見るからに高級車は路肩の車との間、数センチだったんだが。
その車の運転手、
車を停め、車内からわたしを呼んでいる
待っていたお礼になにかくれるのかな と、卑しい気持ちで私は近づく
「いいやつだな、ありがとう」
と言われた
呼び止めないでよー、なにかくれるのかと思ったよ。
(なにかくれるわけがないだろう
その運転手は痩せた相撲取りのような顔をしていた
♦
私は先にすすんだかえにやっとのことで追いつく
しばらくすると2人とも自転車に乗っていないことに気付く
どこかに忘れたんだ
戻ろう
♦
自転車はさっきの痩せ型の相撲取りとすれ違うよりも
もっとうーんと手前に置き忘れてあった
相撲取りとすれ違ったときにはまだ自転車乗ってたような気が・・
♦
もう一度さきほどのカーブ付近に差し掛かると、さっき路肩に停めてあった車はなくなっていた
男が小さな子供と立って、カーブの外側を見ていた
なにかあるのかと思って見ると
そこは透明な湖だった
え!日本に、それもこんな近所にこんな美しいものがあるの??
あとで相棒にも見せなきゃ!
こんな綺麗な!
え、海??
ここはうちの近所だから海じゃないはず、湖だ、
湖の底もよく見えるくらい透き通っている
木も生えている
桟橋が見えてきた
底の砂模様まで本当によくみえる
あー、湖なのか、ボートがあればよかった
そう思うと
ボートもたくさん見えてきた!!
わ、わーい!
と言うかなんだこの人だかり
私が騒ぐからギャラリーがどんどんが集まってきてしまった
ん 黄色い小さなガイドブックが落ちている
青と赤と緑も落ちている
そしてそれはかなりの数、落ちている
そこへ恰幅のいいおじさん
よし、おまえらガイドブック拾えー
これからそれ売って生活できるぞー
それにおまえらはかわいいからな!
と、自分の子供たちであろう女のコに言っている
???
売って生活 までは、かろうじて解ったけど
かわいいのは関係あるの?
まさか仔犬みたいな顔してガイドブック売るとかそういう・・・
と、考えたけどまぁいいや
そーゆー商売もいいかもしれない
そんなことより早く家に帰ってこの湖のことや
ガイドブックが商売に繋がることを相棒に知らせなきゃ
かえを家に送る前に力尽きた私は
彼女を送らずにさっさとじぶんの家に帰った
なんせ首が尋常でなく痛い
相棒はまだ帰ってなかったが、部屋には電気がついていた
書斎の床にはさっき見た4色の汚いガイドブックが散乱していた
あれ、相棒、湖とガイドブックのこと知ってたのかな・・
相棒の帰りが待ち遠しい
おしまい
ありがとうございました
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2017年5月にみた夢。
ガイドブックが落ちてる夢。 猫店。 @nekot_en
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