クランー5

トキ達とシルド達全員が食堂へと向かった。


食堂には昼休みに入ってるトキの仲間が


全員揃っていたので昼飯を食べ終えトキ達は


そのまま食堂で自己紹介を始めるとした・・・




「午後からもフィル達の仕事あるから頑張れよ!


俺が仲間全員の簡単な自己紹介するからな?


俺はトキ。元浮浪者で冒険者ランクA。




隣の白髪の子供がヴァイス。


同じく冒険者ランクAで貴族の息子。




ヴァイスの隣がガデル。冒険者ランクB。


ある貴族の諜報部隊隊長だったが


反乱軍に侵攻されて拿捕されたが


解放されて現在俺の仲間になってる。




隣がアーニア。冒険者ランクB。


スーサイドで出会ったアマゾネスの5つの


部族の内1つの族長していた女性。




次が喋るグリフォンのフィル。


危険度ランクSだった気がする。


魔物の通訳とべラムで相談室をしている。




次が牛鬼侍のブラッド。危険度ランクSS。


シルド達は知ってると思うが更に進化した。




次がマーブルテイルのルティ。危険度Sかな?


今は子狐だが変化して大きくなる。


尻尾も2尾から8尾となった。




次がミックスケルベロスとフェンリルの息子のシル。


スーサイドで仲間になった子狼。


・・・ハーフフェンリルだと思っている。




次がここに預かる人間の紹介。


東智宏あずまともひろ。冒険者ランクD。


美波梓みなみあずさ。冒険者ランクD。


西尾孝介にしおこうすけ。冒険者ランクD。


ゾラム侯爵の領内で異変の原因だから


身柄を確保している。




質問は後で受け付けるから次はシルド達な?


フィル達は休憩終わったら部屋に戻れよ?」




トキの紹介で仲間達は一人一人が礼をする。


紹介を受けてるシルド達は驚きしかなかった。


ガデルの簡略的な過去にアーニアの存在。


ブラッドの進化と魔物のハーフ、危険度の高さ。


ゾラム侯爵領内の異変の原因。


全てに説明が必要な仲間を簡単に説明してる。


その仲間に慕われてるトキは何者なのかが


一番知りたかった。




「ああ…後で沢山質問するからな?


こっちも俺が全員紹介する。


まずは俺達は『暴威の盾』ランクSパーティーだ。


リーダーの俺シルド。


武器は盾の冒険者ランクSだ。


隣が奥さんのリリィ。冒険者ランクS。


次がマール。冒険者ランクS。魔法使いだ。


マールの夫のアルト。冒険者ランクA。




次から俺の家族と仲間だな。


長女のメリル。冒険者ランクS。


長男のルート。冒険者ランクA。


次女のシア。冒険者ランクB。


眼鏡の奴がウォル。冒険者ランクA。


俺の次男のタム。三女のスン。


マールの長女マー。長男のウィン。


以上が俺達の紹介だ。


お前を侵入者扱いしたのがルートとシアだ。


あの時は済まなかった」


「「ごめんなさい!」」


「気にしてるけど許す。シルドの家族ならな?」




俺はシルドの紹介を受けて次々と礼をされて


最後にルートとシアの二人から謝罪され


許すことにした。




「とりあえず紹介を終えたから・・・


俺とガデルとシルドとマールは執務室に。


ヴァイスとアーニアはフィルとルティの警護。


東達はブラッドと一緒に居ないと


孤児院の説明を受けてくれ。


他は自由行動としようか!では解散!」




トキが指揮して各自が別れて行動した。


執務室に着いてから4人で机を囲む。


孤児院の子供がお茶とお茶請けを用意して


去っていった。




「さてシルド?いつの間にランクAからSになったんだ?」


「迷宮ホウリョの貢献だ!


ほとんどオマケみたいなもんだがな?


そのお陰でパーティーランクSになったしな」


「そうだったのか…追い付いたと思ったのだがな…」


「嘘つけ!お前は上がるの自分で止めたんだろ?


反乱軍が終わるまで待てって言われたと


ハリーから聞いたぞ?変な社交辞令するな!」


「バレてたか…流石Sか?」




「その話はそこら辺にして…私達を呼んだ理由は?


聞かなくてもわかるけど…


孤児院の事についてと1ヶ月間の情報よね?」


「正解だ!ここ最近色々変わったんだろ?


そこら辺の整理をしようと思ってな?」


「トキが俺を呼んだのも住民からのフィルの相談事に


ついて何が上がったかの話だろ?」


「当たり前だろ?何のためにヴァイスに


相談室とか開かしてガデル達に警護させたと


思ってんだよ?で、実際どうだった?


ガデルから聞こうか」




トキはメモ帳とペンを出して書く準備をしていた。


「ああ、最近冒険者にクランが出来たろ?


30人以上のパーティーの事だが


5つのクランそれぞれが色んな所で騒がしてるらしい。


名前は、『黒狼』『白翼』『青虎』『赤風』『緑竜』


それぞれが互いを蹴落とそうとしてるとか…」


「私達は全部から入って欲しいと言われたわね…」


「全部断ったが未だに勧誘に来る…」


「俺は・・・来るわけ無いな!


べラムに居なかったからな!


で、そのクランがどう騒がしてるんだ?」




「『黒狼』は冒険者ギルドで稼いでる。


『白翼』は簡単に言えば宗教の設立。


リーダーのエンヴァを崇めるようにしてる。


『青虎』は商業ギルドで稼いでるらしい。


『赤風』は新しく出来た錬金術ギルドで研究してる。


『緑竜』は治療院を設立して稼いでる」


「それのどこが騒がしてるんだ?


各クランの経営方針みたいなもんだろ?


ヴァイスも商業と兼業してるしな?」




「反乱軍が王国と戦う前に稼いでるのが


気になってな?理由は他国にも拠点作りたいから。


各クランはべラムで数ヵ所目の


拠点を設立したいそうだ。


その為にべラムで勧誘と活動をしてる。


勧誘中に揉め事を何度か起こしてるようで


何度か住民は警備隊を呼んでるらしい」




「それが1ヶ月以内にあったと?」




「らしいな…出来て間もないから


自分は偉いと思ってる奴等が多いらしくて


警備隊の奴が相談室に相談きたぞ?」


「いや、それはフィルじゃなくてクルス隊長だろ?


管轄が違うだろ?」


「そのクルス隊長が来て愚痴って帰った…


クリプス辺境伯に話しても


対応が難しいと言われたらしい…


とりあえず午前中ではそのぐらいだな」


「・・・大変だな…クルス隊長も…


中間管理職の辛いところだな…


しかしクランねぇ…


どっかで会った気がするんだよな?」




「俺とアーニアの冒険者登録の時に絡まれただろ?」


「ん?そんな奴が居たっけ?」


「覚えてないのか?あの逆さ縛りの奴等?」


「逆さ縛り・・・いたな…躾のなってない犬が…」


「忘れてたのかよ?あんな鬼畜な事しといて?」


「躾は必要だろ?誰にも噛みつかせないようにな?


言葉だけじゃ理解できない奴等だったからな?


なら?体で覚えさせるしかないだろ?」


「本当に躾してたんだな?


ストレス発散してた訳じゃないんだな?」


「・・・」


「そこは黙るなよ!疑いたくなるだろ?」


「ガデル君だったかな?落ち着きなさいよ…」


マールがガデルを宥めようとしている。




「マール?いつものやり取りだから気にするな」


「そうだぞ?俺達はこれが普通なんだよ。


誰かがおかしな事を話して誰かが指摘して訂正する。


実際、子供達の事は気になってるが


今すぐ解決出来ないからな?」


「なんで直ぐに解決出来ないの?」


「約20日後に反乱軍との戦いでべラムにいないから」


「はあぁ?それ話して大丈夫なのか?」


「冒険者に依頼出すとスーサがゾラム侯爵と


言ってたからな?そろそろ出るんじゃないか?」


「そうなのか?ならどうするかな…」


「子供が心配なら連れてくれば良い!


俺も連れていくからな?


戦わせはしないぞ?


戦場の空気を味あわせる為にな?


護衛を付けさせるから安心だぞ?」


「護衛って誰だよ?俺も知ってるか?」


「シルドなら知ってるだろうな…ガデルどう思う?」


「あいつらに任せる事か?問題ないだろ。


逆に相手が可哀想だな…」


ガデルは遠い目をして窓を見る。




「誰なんだよ!教えろよ!」


「スーサイドのボス?」


「はあ?来るのか?ってか大丈夫なのか?」


「子供に好かれると思ってるが…


実際スーサイドのボスの一匹の


アシュラグリズリーをゾラム侯爵の護衛に


付けてるが住民も仲良くして仕事とか任されてるぞ?


俺の育てた技術は進歩してるからな?


橋作りは職人並みに出来るからな!」


「何を貴族に貸してんだよ…」




「もしかして…他のボスが来るの?


岩竜とケルベロスが?」


「来る。って言うか連絡してるから


前日にはべラムに大群で魔物が押し寄せるぞ?


あ、岩竜は進化してるからな?


ケルベロスの子供がシルだから心配して


家族連れで来るかもな…」


「どんな交友関係持ってるのよ…」


「あれ?言ってなかった?


俺スーサイドに1年半は暮らしていたんだけど?」


「初耳だぞ?だからボスを来させられるのか?」


「そうだぞ?これ当日まで内緒な?」


「話せないわよ…そんな話信じられないわよ?」


「でもお前らは理解できてるだろ?


俺の強さを知ってるからな?」


「当たり前だ!じゃないとここに拠点置かんし


子供達を任せられんわ!」


「まあ、そんな信頼されてた孤児院の子供を


誘拐されたからな…苛つきはしてんだよなあ…」


「トキ!抑えろよ?住民がいるんだからな?」


「忘れてたな・・・


人の生活に体を慣れさせないとな」




トキはガデルに宥められて怒気が


出始めてたのを抑える。


トキは昔の学校での生活を


思い出すように考えていた。




・・・あれ?どんなんだったっけ?・・・


東達に聞くことを決めてシルドからの


話を聞くことにした。

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