第46話迷宮ホウリョーend

「てめぇらよお?ふざけてんのかぁ?


もうおさまんねえぞ?コラアァ!!!」


トキは爆発した・・・




「はぁ・・・良い年したおっさんらが黙りなんてなぁ?


世の中甘くないんだよなあ!!おい!スーサ!!!


息子が死にそうになったのに秘密とか馬鹿なのか?


馬鹿だよなあ?自分の息子を殺しますだよなあ?


お前の息子がよお!死にそうになったのにぃ!


お前は領地で悠々としてなぁ?反吐が出るわ!!


迷宮に行ったの知らなかった?通用するかあ!!!


初めて手が出そうになるよ!!屑過ぎてなあ!!!


親が子供を見殺ししてなぁ!!良い教育だよなあ?


凄いよ?本当に凄い!!!親より先に殺される子供?


これほど不快な教育は聞いたこと無いなあ?


それを認めてる親はな?なんて呼ばれるか


知ってるか?くずだよ!くず!!!お前の事だよ!!!


いくら偉かろうがな?人道外したら悪なんだよ!!


お前ならよく聞くだろ?盗賊やら人拐いなどよお?


悪徳積んでる悪党なんだよ!!!お前と一緒だ!!!


こんな悪党を助けたなんて俺の恥だよ?は・じ!!


お前からヴァイスを離して正解だったよ?


だって聞くだろ?子は親に似るってなあ?


悪党に成らなくて良かったな?あ・く・と・う!!!


何かあるか?悪党?不敬?知るかコラアァ!!!


態態内密にしてやってんのによお?


これならお前の家でやったほうが良かったかもなあ?


使用人から見られて奥さん達から悪党と呼ばれる!


産まれた赤ちゃんは可哀想だな?悪党から産まれた


なんてスフィアっつったか?噂されるんだろうねえ?


お前の父ちゃん悪党で兄を殺すのに加担したって


ずっと!ずっと!!ずーと言われるんだろうなあ!!


あーあ!なんて可哀想なんだろうねえ?


とりあえずお前は親じゃないよ?罪人だ!


罪は子供を殺そうとした罪だな!間接的でもな?


罪人はそのまま何も言わないなら黙ってろ!!


優しい俺様が後で首を跳ねてやるからさ!!


嬉しく思えよ?人道から外れた屑なんだから!


最後に人の手によって浄化されるんだからなあ!!!」




もはやどっちが悪人か分からない。


スーサは泣きながら土下座している。


謝ってるのか?許しを乞いてるのか分からない。




「では同じく罪人のお!クルスぅ?てめぇだあ!


さっき話したよなあ?街の最悪の未来をよお?


それをてめえが後押ししてるんだよ?


自分からしてるのかな?住人なんて知りません?


何が警備隊だコラアァ!!!警備をナメんな!!


隊長だろうがてめぇはよお?放棄すんなやあ!!!


悪党捕まえる仕事をしてるお前が一番の悪党だな?


同族嫌悪かな?だから捕まえてんのかなあ?


その為の隊長なのかあ!考えてるねえ?悪人は!


住人を最悪の未来に導く警備隊なんて必要あるの?


無いよなあ?絶対に!確実に!無いよなあ!!!


悪人は黙るのが常識なのかな?話してくれるよなあ?


正義の警備隊だもんなあ?隊長だもんなあ?


いつまでも黙れるとは思うなよ?お前らみたいに


成りたくないから手を出してねえんだよ!


得意だろ?口を割らすの?同じ人間だからなあ?


俺も出来るんだよねえ!ご・う・も・ん!!!


何故しないのか?簡単だな!優しいからな!


だから拷問しないで集めて話を聞いてんのによお?


黙りなんてな!正直にがっかりなんだよなあ!


まさか拷問されたい人なんているなんてなあ!


やられて喜ぶなんて!ご褒美与えるなんてなあ?


虫酸が走るよなあ?その類いだから仕方ないか!


隣の罪人と同じく一瞬で終わらせてやるよ‼


嬉しいだろ?ご褒美もらえるんだからな!


我慢して待ってろよ?駄犬が!!!」




最早怒りが見えない。


八つ当たりしているだけだ。


殺すのを前提で話をしている。


さてクルスは同じく土下座。


足元に水溜まりが出来ている。


震えてるが喜んでるのかと思ってしまった。


気持ち悪い。早く次に移るとしよう。




「さて?ハリー神様?何かあるかな?


ここまでの俺の暴言に対して何かあるかな?


無いよなあ?言えないよなあ?無理だよなあ!!


だって本当の事だもんなあ?この人殺しがあ!!!


何か言いたそうに震えてるなあ?あぁ他も同じか?


わ・た・し・た・ち・は・か・み・さ・まだからな?


偉くて当然と思うなよ?所詮は人間だからな?


後ろを見てみろよ?お前らが依頼している魔物が


並んでるぞ?依頼しないのか?討伐依頼ってなあ?


しねぇよ!ばぁか!!誰がするかんなもん!!


信用第一の人間が信用しない冒険者雇って


人殺しの依頼を魔物にしてるんだよなあ?


笑わせるわ!何がギルド長じゃボケェ!!!


何が長だ?仕事なんてしないだろ?


拉致った時そうだったもんなあ?寛いでてよお?


ちょうど休憩中でしたってか?あの迷宮で同じく


休憩出来んのか?てめえはよお?死ぬぞ?


はっきり言って最初の砦で死ぬ!確定だよ!


砦もまともに調査させてないだろ?


隠し部屋と砦の過去なんて知らなそうだもんなあ?


そんな調査を行うのがギルドじゃねぇのかなあ?


依頼をするのがギルドじゃねぇのかなあ?


間違ってるかな?間違って無いよなあ?


だって歴代のギルド長がしてないんだからなあ?


そんなギルドなんで必要あるの?無いよねえ?


まともに調査せずに死へと向かわせるギルドなんて


誰が必要とするのかなあ?此方から願い下げじゃ!!


知ってるか?冒険者がまともに依頼をせずに


迷路で宝探ししてたのをよ?


それに貢献度つけてんだろ?お宝もって帰ったから!


その間に必死に千の魔物と戦った冒険者の死はよお?


なんだったんだ?無駄死にじゃねぇのかなあ?


あ!そうか!死なせるのがギルドだもんなあ?


無駄死になんて願い事だもんなあ?


冒険者に話すしかないよなあ?


ギルドは冒険者の味方ではなく死なせるのが仕事って!


そう考えると馬鹿らしくなってきたな・・・


なんで俺がここまで怒ってるのかがな!


死なせる仕事を邪魔したんだ!おれは邪魔な存在だ!


なら殺されるんだろうなあ…ギルドに・・・


もういいわ!死んだ冒険者の為にも…


べラムの住人の為にも考えたら俺達は邪魔だしな!


滅んでくれたほうが助かるんだろ?ギルドとして?


だって・・・死なせるのが仕事だもんなあ?


なら聞かないほうが身の為にもなるな!


態態べラムを助ける為に動いたのに


有力な権力者達が死なせる為に依頼をしたんだから!


仲良くしてくれた住人には伝えとくか!


べラムは人殺しを推奨してますってなあ?


貴族も警備隊もギルドも推奨してますって


伝えて逃がしてあげるのが人道ってものだよなあ?


よし!決めた!もう良いぞ?話さなくてな?


俺達は離れるし!住人にも伝えるしな!


だって人殺しの依頼を出す街だぞ?


悪党じゃない普通の人を殺す依頼だ!


そんな街に誰が居たい?暗黒街になるが問題無いな?


だって人殺しの推奨する役に立たない貴族と警備隊と


ギルドだからな?善は急げだ!夜には出るからな!


悪評なんて嬉しいだろ?世界に伝えてやるよ!


じゃあな!もう土下座止めて帰れ!!


見たくもないご褒美の土下座なんて誰がみたい?


子供の教育に不必要だ!喜びたいなら帰ってやれ!」




俺は怒りを納めた。


冒険者達と仲良くなった住人と子供達に


話を早くしてべラムはから離れよう!


死なせる街にいる必要ば無い。


理由を話さないのはその為だ。


ゲルムとゾルにも話して一緒に行動しよう!


俺がそう考えてると・・・




「ま!まっで!まっでぐれ!!」


「わだじだぢが悪がっだ…ゆるじでぐれ!」


「ご…ごめんなざい・・・ごめ…ごめんな…ざい…」


「何を待つの?何に謝ってるのか分からないんだけど?」




俺の足にしがみつくように近づいてる3人。


正直に気持ち悪い。


吹っ切れた俺は早く街から出る準備をしたかった。




「気持ち悪いなあ?離せよ!罪人ども!」


「全部、じぇんぶばなずがら」


「話す必要ないから帰れ!!」


「ごべんなざい…こべん…ごべ…ごべん…なざい…」


「帰れって!!なに言ってるかわかんねえからさ!」


「ヴァビボビヴァブヴァヴァガッヴア!!」


「ふざけてんのかぁ?ちゃんと喋れやあ!!」




収まった怒りが蓋を明け出す。


関係者の3人はすがり付く。


足を掴み離さないように。


トキは鬱陶しく感じてた。




「うっうっじぇんぶばなずがら!まっでぐれ!」


「鬱陶しい!!!ブラッド!!!剥がせ!!!」


怯えて震えるブラッドに命令し剥がさせるが


ブラッドは動けない。




「なんだあ?俺の言葉が聞けないのかあ?」


殺気混じりの怒気がブラッドに刺さり


再び青ざめて震え出す。




「もういい!!!勝手にしろ!!!


話すなら聞こえるようにはっきりとな!!!


10分以内に話さないと殺して出るからな!!!」


俺は諦めて3人の話を聞く事にした。


時間制限を決めるとなんとか泣き止もうとする。


嗚咽しながらなんとか話せるまで戻った3人。




「とりあえず聞いてやる!!


質問形式だ!まず罪人スーサ!!


何故人工的に穴がある?」


「おう…王国はん…反乱軍があけ…開けました!」


「王国反乱軍ねぇ?んじゃ次は悪人クルス!!


何故そいつらが迷宮を繋げた?」


「うっうっスーサ様の…うっうっ…地位を


…うっうっ落とす為ですぅ…」


「あ?地位を落とす為に迷宮を繋げた?


馬鹿なのか?そいつらは?


んじゃ人殺しのハリー!


お前に関係する質問をする!!文句は殺すからな!


巨体な魔物はロックゴーレムか?」


「ばい!ぞうです!」


「次だ!ミノタウルスについては?」


「じりまぜんでじだ!」


「知らないか!次だ!千の魔物は?」


「はなじにでながっだでず!」


「ロックゴーレムは出て千の魔物は話無いだと?


なんだ?調べた奴は?では洞窟の迷路は?」


「ばるのをじっでマジだがぐわじぐは…」


「迷路の内容は知らないと…」


「そ!そうです!」


「なるほどねえ・・・理解はした…


尋問は・・・午前の尋問は終わらせる!


昼飯食べたらまた説明してもらうからな?


それまでには分かるくらいに話せよ?


尋問終わるまでは飯でも正座な!異論は認めん!!


んじゃ!また後でな!!


ヴァイス達!悪党の飯も用意してやれよ?」


俺はある程度聞き部屋を出る。


ヴァイスはスーサ達の昼飯を用意した。


激しい怒りが静かに怒るトキに


人を人と思わせない雰囲気に畏怖してたが


なんとか動けてぎこちなく動いてた。


俺は1人で昼飯を終えて部屋に戻ると


何故かヴァイスと魔物達全員も正座していた。




「・・・・・・」


俺は開けた扉を閉めて再度開ける。


さっきと同じ光景をしている。


疑問が浮かんだが直ぐに消して部屋に入る。


部屋に足音が聞こえると全員がビクッとした。


俺は全員の前に立ち、


爪先立ちで膝を広げて膝に腕を置き手を下げしゃがむ。


いわゆるヤンキー座りだ。俺は全員と視線を合わせる。


全員青ざめて震えるが泣いてない。




「さて・・・午後になった・・・


何故ヴァイス達もしてるか疑問だがな?


連帯責任かな?親が罰を受けてるからかな?


スーサ?立派な息子になったな!喜べよ?


では話を戻して・・・始めようか?」


俺は静かに殺気混じりの怒気を放つ。


全員の目が虚ろになるが尋問を開始した。




話を纏めると・・・


俺が家を建てる時に出た悪党は王国反乱軍らしい。


奴等はスーサ殿を世界と貴族から排除を試みた。


理由は偶然べラムにいて一員が情報収集していた。


娘の結婚式で領地から離れると聞き、


結婚式の帰り道に襲撃作戦を行った。


咄嗟の判断で上にも連絡しないで襲撃したと。


その襲撃は俺が収めて失敗する。


残党が苛立ち、新たに計画したのが迷宮の融合。


危険を省みずに時間を掛けて繋げたと。


これはスーサ殿の考えだが


べラムに流通をさせず物価を上げて税を上げさせ


悪政を敷かせて住人に不満を抱かせ煽り反乱へ行う。


襲撃も偶然でべラムに拠点を作る為だと。


王国反乱軍は実在するかは不明。


何らかの組織と思われるが現在調査中。


信念あるのか夢見の群れか不明。


迷宮の調査した冒険者も一員だったらしい。


悪党を完全に尋問し終わる前に迷宮がべラムに


悪影響を及ぼしたので急遽緊急依頼を出した。




俺は椅子に座り足を交差させ机にドシンと置いた。


頭に腕を回してのけ反り考える。


机の前に正座してる奴等がいる。




・・・完全にべラムへの嫌がらせじゃねえか!


・・・辺境伯が狙われた理由が突発過ぎる!


・・・作戦も長期的で愚策だ!


・・・反乱起きるまで時間が掛かりすぎる!


・・・完全に子供より頭が悪い!


・・・そして俺も当事者の1人じゃねえか!


・・・気に食わねえな!気に食わねえよ!!


徐々に部屋の中に尋常じゃない殺気混じりの怒気が


鋭く濃密に深く浸透していく。


ヴァイス達は既に泡吹いて倒れている。




外にいた住人も殺気に当てられて意識を失う。


その数は増加していきべラムの街に広まり


トキの家から半径10kmの人間が倒れた。


倒れた理由が分からなく後世に七不思議の1つとして


語り継がれる。「集団卒倒の謎」として。


現在も4つの不思議があるが後の話しとして


書くとしよう。




俺は怒気を収めて決心する。


俺の平穏を破る奴等は排除すると。


偉かろうが弱者だろうが関係無い。


後悔より先に恐怖を抱かせてやる。


徹底的に心を精神を壊してやる。




泡吹いて倒れている奴等を見て呆れたが


看病してやり3人が完全に戻ると俺は告げた。


「俺も混ぜろ!潰してやるよ!


俺の!俺達の平穏を壊す奴はな!!


だから逐一情報を渡せ!!責任を取らせる!!」


3人は怯えてまともに歩けなかったので


ヴァイス達を補助に回して帰らせる。


ついでにヴァイスには家族孝行に行かせた。




俺は1人、暗い部屋の中で呟く。


絶対に誰でも関係無く逃がさず排除してやると・・・


こうして迷宮ホウリョの幕は降り、


新たな演劇が始まろうとしていた・・・

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