第29話

「アタシは別に……

 金なんか欲しくねぇ~よ!!」

 小切手をクシャッと握ったかと思うと弁護士の顔を目掛けて投げつけた。


「う…!!」

 咄嗟に、弁護士は顔を背け避けようとした。丸めた小切手はガードした手に当たりポトッとテーブルの下に落ちた。


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