第30話

「安心しろよ!! 姫乃樹の屋敷に行って、金の無心なんかしねぇ~からよォ~…!!」

 ルナは大きな目に涙を浮かべ怒鳴りつけた。


「チ…ッ」

 舌打ちし弁護士は丸まった小切手を悔しそうに拾いあげた。

「では…、こちらに署名を……」

 どうあってもサインが欲しいようだ。

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