3-2
ゼブラは悩んでいた。原価の高騰はまあいい。問題は顧客の減少だ。
昔ながらの馴染みの客はありがたいことに繰り返し肉を買いに来る。特に地元の出身の方は老若男女問わず買いに来てくれる。
しかし、街の人口は増えつつあり、新しい住民は安く肉を買いたがる。大手は冒険者組合から安くて新鮮な肉を買っている。冒険者なんてピンキリなのだから安い方を選ぶのは目に見えていた。
でもゼブラも遊びで商売をしているわけではない。家族を養っていなければいけないのだ。この問題は妻や子どもの為にも早急に解決しなければならない問題であった。
「最近ここらも活気がなくなったねぇ。寂しいもんだよ。」
常連のエマさんが話しかけてくる。
「それはあたい達がよく分かってますよ。でも、世の中変わってきましたから。」
もちろんこの問題はゼブラの肉屋だけが抱えている訳ではない。この商店街全体の問題だ。商店街の商人達はこの問題を解決しようと夜な夜な策を練っているが中々良い案がでない。
そんなある日、ゼブラはある話を聞くことになる。
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