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シール店長のラーメン屋『天蘭』は活気を取り戻した。というものも、ラーメンだけしかなく飽きてきた常連が新たなメニューが出来たと聞いて戻ってきたのだ。


とはいってもラーメンはラーメンのままであったのだが。サイドメニューが出されるようになった。豆の塩茹でや、魚の揚げ物など、のいわゆるおつまみが増えた。これと酒が上手いと評判になった。しかも酒場ではラーメンは出ない。


おつまみだけでは物足りない食い盛りの冒険者が集まりだしてきた。シール店長は増えつつあるラーメン無しの客に頭を悩ませることになったが嬉しい悩みである。


本を返しに来たシール店長に司書が話しかけた。


「天蘭の店長さんだったんですね。驚きました。今度同僚と食べに来てもいいですか。」


「もちろんさ、サービスするから来る前に一報いれてくれ。」


こうして本を返しに来た3日後に司書とその同僚は天蘭にやって来た。色々なサービスを受けてなおラーメンを三回もおかわりした司書に周りの屈強な冒険者も驚いていた。


余談ではあるが、この時の司書が言った「麺だけおかわりできればいいですね。」という一言で天蘭のシステムが変わったのは有名になり、後に第二次ラーメンショックと呼ばれるようになったとかならなかったとか。

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