図書館の司書さん

おぶち

1-1

―――ねぇ、知ってる?この街の図書館に『今一番求めている本』を薦めてくれる司書さんがいるんだって―――


―――その司書さんは一目見ただけで相手の求めている本が分かるらしいよ。本当かなぁ―――


冒険者、ブレイクは迷っていた。『一騎当千』と呼ばれ各地で活躍をしていた彼ではあるが、如何せん他人とのコミュニケーションの取り方が分からない。


冒険者として更に上を目指してはいるが一人ではもう限界である。しかし、俗にいうコミュ症の彼はパーティーを作るどころかギルドの受付嬢にも満足に話せない。


なので、現状を維持するか、何かしてコミュニケーション能力を養うか、ブレイクは迷っているのである。


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