2.うちの嫁が龍を呼ぶんです
※介護関係の話はプライバシー保護のため若干のフェイクを含むことがあります。
介護の仕事なんかしていると、認知症の方の妄想話を日常茶飯事レベルで聞かされます。
「この間職員のAさんがテレビに出て私に電波を送っていたのよ。」
とか
「スロットで当てた8万円を持ってきたのに鞄の中にない!盗まれた!」
とか
「指輪くれるって言ったのに全然くれない!ここには嘘つきばかりね!」
とか、色々ですね。
妄想なのか本当の事なのか判断が難しくて困ることも多いのですが、私はそういう話を聞くのが結構好きだったりします。「あれ? 今まで普通に話してたよね? 」っていうタイミングで突拍子もない話が始まるあの感じがね。シュールで面白いんです。
私が聞いた中で一番インパクトの強かった妄想話は「うちの嫁が龍を呼ぶんです。」というものでした。
これはカクヨムとは別の小説投稿サイトの三題噺コンテスト用に書いた「うちの猫が龍を呼ぶんです」というショートストーリーの元ネタになった話です。(カクヨムにも投稿してます。)
何でも、この話をしてくださった方(仮にQさんとします)のお嫁さんがQさんの部屋に龍を召喚して、その龍が常にQさんのことを見つめているのだそうです。
妄想というのは抱いている本人にとっては事実なので、昼夜問わず嫁が呼んだ龍に見張られているなんてQさんにとってはたまったもんじゃないでしょう。でもどうです? 龍を呼ぶお嫁さん、かっこよくないですか?
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