私と猫の三ヶ月

白ウサギ

第1話 クリスマスの奇跡

「あのハゲ課長、許せない」

街は色とりどりのイルミネーションに照らされ、クリスマスを満喫する

カップルで溢れていた。


私は一人、街灯の下で佇んでいた。

「はぁ、私にミス押し付けやがって。上にチクってやろうか」


周りの嬉しそうな声が、今の私にはどうしても耳障りだった。


ふと横を見ると、1匹の黒猫がいた。


「あんたも大変ね。生きてて疲れない?」

思わず猫に愚痴る。


「そうだね、でも人間よりはマシかも」


「へぇ、私も猫になれればな」


「お姉さんは無理だよ、人間だもん」

猫が私と話してる。思わず笑ってしまった。


「・・・・・ん?」


「え?」


驚いた表情の猫と目があった。


「あんた、今しゃべったよね?」


「お姉さん、僕の言葉わかるの?」


一人と一匹の不思議な出会いが

クリスマスの夜に起こった。


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