017-♤04

車を降りたら、顔に何かが覆い被さってきた。

あの母親だ。


俺は必死に抵抗するが剥がれない。離そうとすると、爪を立てるので痛い。

鼻に噛みつかれ、顔を何回も引っ掻いて、抗う気力を無くした。


そこにザ•熱血マンみたいなのが現れ、母親を剥がしてくれた。


『大丈夫ですか?』


「あ、はいなんとか、、、」


『救急車を呼びましょうか?』


「いえ、大丈夫です」


俺たちが話している間にあの母親は、どこかに逃げてしまった。

救急車は丁重にお断りして、熱血マンには帰ってもらった。




しばらくぼーとして婚約者にこの顔を見せられないなと思っていると、エントランスから婚約者が出てきた。


『どうしたの、その顔!』


「どうもしないよ」


『どうもしなくないやん!顔、血まみれやん!』

『病院行こ!』


「分かった、、、」


病院に行ったら、この顔の怪我の原因が分かってしまう。

どうしたらいいんだ!

俺が悪いのに、あの母親が悪いことになってしまう、、、

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