第47話『魔王勧誘 後編』
「あららら、あららららら~言っちゃったね、ついに自分の口から言っちゃったね、隠して魔王っぽい喋りにしてたのに自分で暴露しちゃったね、あらららああああ」
聖は煽るように魔王の鎧から頬をツンツンとついた。
「おいやめろ! これ以上刺激するな!」
「こいつは今! 方言を使ってしまって魔王っぽさを損ないかけてるんだぞ!」
「もう損なってます―!!」
猛と長谷川は聖を止めるが全く煽りを止める様子がない
それを見ていた斉藤は
「てめら!! 魔王様に失礼だろうが!!」
「止めよ……斉藤……われは大丈夫だ……」
と震えながら言った。
それを見て猛と長谷川は
「無理をするな!」
「恥ずかしさでプルプル震えてるじゃないか!」
「震えてない!」
魔王は強がった。
猛と長谷川は
「だっ大丈夫だよ! てか魔王様も俺Tueeだったんですね」
「ああ、驚きだ、でもそうすれば未だに魔王が倒せないのも納得の理由だ」
2人は神がこんなにも俺Tueeを送っているのに未だに倒せないのは何か理由があるからではないのかと
2人は納得した、魔王は神が作った存在だからこそ未だに倒せずにいるのだと
それに斉藤のように勧誘されているのを見ると部下たちも俺Tueeが混ざっている可能性はある。
2人は思った。
((魔王様に俺らも取り入ろうか!))
とそのため、少し情報を手に入れようとした。
だが魔王はそれを聞いて
「違う! 俺Tueeじゃない! そんなの知らない!」
「いや、それでないって言ってる時点で知ってはいるはずですが……」
と否定する魔王に猛はついついツッコんでしまう。
「違う!」
それでも魔王は否定した。
「えっと、そんなに否定することですか……」
長谷川も少し悲しそうに言った。
すると
「やめて!! 和君をごれ以上追いづめないでくれねえべか!!」
「「「!!!」」」
と女の子の声がした。
そこに鎧を着て姿が見えない魔剣を持った女性が下りてきた。
「和君は魔王として頑張ってるべさ!! ごれ以上和君を追いづめるなら、ワタズが許さねえべえ!!」
「ちょ!! 花! いやフラワーチルドレンよ! 少し落ち着け!」
「フラワー……チルドレン……花の子……花子!!」
猛は女性の名前が花子であることに気づいた。
「チッ違う! フラワーチルドレンじゃない! この者はヘル・オブ・ザ・サタニキアだ」
「ええええ!! 和君フラワーチルドレンでいいっで言っでぐれだでねべえか!!」
「チョ! 和君言うな! 俺の名前はサタン・オブ・ジャッジメントだ!!」
「うわ、厨二病乙! ブハハハハハハハハハハ!」
聖に笑いながら言われた。
「ええ!! でも和君は和君だべさあ!!
花子は少し不満そうにした。
猛と長谷川は
「もうグダグダだな」
「ああ、なんか可哀そうにもなってきたり、可愛くも見えたりと忙しいよ……」
それを聞いて魔王は
「もういい! お前ら仲間に入れようと考えたがもう入れん!」
「「エエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!」」
2人はあまりにも絶望的なことを言われて
「おっお願いです! サタン・オブ・ジャッジメント様! 御仲間に入れてくださいませ!!」
「そっそうです! サタン・オブ・ジャッジメント様! 俺たち役に立って見せますから! もう黒歴史でバカにしたりしませんから!!」
「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww!!」
その必死さを見て聖は腹を抱えて蹲っていた。
斉藤は
「残念だったな、お前らはやり過ぎた、さらばだ、魔王様行きましょう」
「ああ、そうだな、じゃあな聖、この屈辱はいつか代えさせてもらう」
「えっと……覚えておきなさい!! ……これでいいべか? 和……」
「魔王って呼んでお願いだから」
「わっわかったべ! 魔王様!」
そう言って3人は帰っていく
それを見て2人は
「待ってください! お願いしますから!!」
「もう言いませんから! お願いしますウウウウウウウウウウ!!」
しかしもうゲートのようなものに入りそのゲートごとすぐに消えてしまった。
「……」
「ああ……」
2人は涙目で呆然とした。
そして、2人の方に手が置かれた。
「で? どっちの味方をするのかな?」
「「……聖様です」」
と言うしかなかった。
それを聞いて聖は満足そうに
「よろしい」
と言った。
2人は涙目で
「何だよ! これ! こんなことに2話も使ったのかよ! 作者!!」
「ふざけんじゃねえ! この話数必要かよ!! もう前篇でいいじゃねえか! それなら魔王だって赤っ恥書かなくて済んだんだぞ!」
と2人は上空に向かって文句を言った。
そして続けて。
「大体これ完全に間延びだろうが!! 回想入れたりして俺たちの事時たま忘れていただろお前!!」
「そうだそうだ! 間延び反対だ! お前はもうちょっとスマートに書くことが出来ないのか! そんなんだからお前はいつまでたっても社会のゴミなんだ!」
と様々な苛立ちを放ちながら2人は
その場に倒れ込んだ。
聖は聞いた。
「スッキリしたかい?」
「「うん」」
2人は疲れた表情で言った。
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