第2話 「なんで?」と言われて。なぜか気になる弟くんの疑問に戸惑うわたし。
「結。なんで、最近うちにあんまり遊びに来ないの?」
かっちゃんに学校の廊下で話しかけられたの。
かっちゃんは体育の授業が終わって教室に戻るところみたいだ。
学校の廊下で休み時間。
「えっ。だって部活も委員会もあるし」
ドキンとした。
かっちゃんはもう私より背が高くなってるんだ。
私がかっちゃんを見上げてる。
「お姉ちゃんは早く帰ってくんのに、
周りの人の目線が気になる。
「えっと……。あっ、あのね、かっちゃん。今日は早いよ」
「結。じゃあ今日はさ、俺と帰ろう?」
「あれ? 圭ちゃんは?」
圭ちゃんとは今年はクラスが違う。
「あー、お姉ちゃんは今日は歯医者でお母さんとさっき帰ってった」
「ああ、そうなんだ」
無邪気に笑うかっちゃんはきっと私が君のことをこんなに好きなことを知らない。
ドキドキなんていつからしてるんだろう。
わたし、前はかっちゃんにドキドキしてたかな?
「かっちゃん。あの」
「なに? 結?」
一コ年上なのに私はかっちゃんに「
もうずっと呼ばれてるのに。
「昇降口で待ってて」
「うん。待ってる」
次の授業の鐘がなる。
かっちゃんは慌てて教室に戻って行った。
(なに話そうかな?)
前はそんなこと考えてなかったのに。
私も慌てて教室に戻った。
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