無状き哉

翼折たすくおれにし鳥にして つばさ奮はすせいつる無く

水失ひしいをにして いろこおどらすぼうながえぬ

往昔おうせきの夢 後景に退き 将来の夢 曇翳どんえいに見ず

無状あぢきなかな 無状あぢきなかな

世に境涯けうがいを知らませば いづれか拾い捨つる知らまし


備考:

藤原孝範編『明文抄』(『続群書類従』三十下・雑部)より「折翼之鳥、無復奮翹之勢、失水之魚、永絶躍鱗之望〈花子・・〉」を参取するも「花子」なる典拠は寡聞にして知らず。諸賢の御教示を庶幾するものなり。


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