喫茶カテドラルへの応援コメント
こんばんは。同じ企画に参加したので、これも何かの縁と思い、僕も感想を述べさせていただきます。
個性のある登場人物たちの会話によって、独特の空気が作られていますね。
ITOとアドルフのアクが強く、この物語のメインとなる二人の傷痍軍人を喰っているところが少々気にはなりましたが、個性的で味のある作品に仕上がっていると思います。
気になった部分としましては、舞台となる喫茶店の掘り下げが上手く出来ていないと感じました。
「取り立てて特徴のない喫茶店」とのことですが、現実の喫茶店には、そのお店ならではの特徴が必ずあります。
豆は焙煎したものを仕入れているのでしょうか。
それとも店内に焙煎機があり、自家焙煎をしているかもしれません。
コーヒーはドリップでしょうか? それともサイフォン式?
ドリップならば、機械式でしょうか? あるいはハンドドリップ?
ハンドドリップにもペーパーフィルターや、布製のタモ網のような形状のものを使うといったやり方があります。
お湯を沸かすのも、火にかけるところ、電気ポットを使うところ。温度計を使って確認する人もいれば、勘を頼りに淹れる人もいます。
作中では「商店街から一つ折れた路地にこじんまりと存在している」と表現されていましたので、どことなく昔の、昭和的な風情を感じさせるお店なのかな、と最初は思っていました。
ならば店内へ入ると初めに本棚やマガジンラックが目に付き、店主の趣味によって変わるでしょうが、小説や漫画、雑誌に新聞が置かれている事でしょう。
何らかの観葉植物があり、もしかしたら壁には絵や写真が飾られているのではないでしょうか。
元軍人のITOの台詞から、先代からの常連である事、それだけ長い歴史を持つお店だという事が読み取れます。
昭和の時代でしたら、ドリップ式かサイフォン式のどちらかのやり方でしょう。
ところが、その後エスプレッソマシンが登場し、慣れた手つきでエスプレッソを淹れる描写があります。
昭和な風情のお店に、平成の世になってから流行したエスプレッソマシンなんかが置いてあったら、これは十分特別な個性です。
先代は先代、と割り切っている店主なら、先代の淹れるコーヒーを継いだのではなく、自分の味を出そうとしているのでしょうね。
このあたりの事を考えれば、店内のレイアウトももう少し現代的なのかもしれません。
ともあれ、小説を書く前に、もう少し想像力を働かせて世界観を作り上げると、より深みのある作品を書く事が出来ると思われます。
喫茶店が舞台なら、実際に喫茶店に行って、自分なら店内の様子をどう描写するか、コーヒーの淹れ方や味をどう表現するか、一度書いてみると筆致が高まりますよ。
とは言え、舞台をあまり精密に書き過ぎてもよくありません。
この作品の魅力は、個性豊かな登場人物たちの断片的な会話によって、読者の想像力を刺激し、行間を読ませるところにあるのですから。
台詞から読者に与える情報量は程よく、描かれていない過去に何があったか、想像力を掻き立てられる巧さのある作品でした。
作者からの返信
こんばんは。この度は感想をいただきましてありがとうございます。
いただきましたお言葉は大変、ありがたく受け止めさせていただきます。
しかしながら、こちらの原作を読んでいただければ分かっていただけると思いますが、極力描写を抑えた会話が中心の物語で、それこその物語でした。
私のリライト作品もそれをならいましたが、仰るような店内の描写はこの物語には不必要だとわたしは思っております。
個人の好みやセンスに違いはあるとは思うのですが、この物語には本当にそのような描写は必要でしょうか? と疑問に思いました。
別の雰囲気の作品ならば、仰るような描写を加えた方が良い作品もあるかとは思います。
喫茶カテドラルへの応援コメント
始めまして、原野と申します。
一段目のオチでクスりときて、二段目でゾッとしました。
口は災いの元ですね。
最後、ヒトラー呼ばわりされた青年がウインナーコーヒーを頼むのは洒落が効いてて面白かったです。
作者からの返信
原野伊瀬さん
初めまして。こちらにコメントをいただきましてありがとうございます。
オリジナルの話も2段オチでしたので、そちらに倣わせていただきました。
ゾッとしていただけてよかったです!
ウインナーコーヒーは特に何も考えて無かったのですが、洒落になっていたようで良かったです。^_^