だって幼馴染だろう?

僕と彼は小さい頃から幼馴染だった。

ともによく遊び、よく笑い、よく悲しみを分かち合った。


ところが高校生になった僕は同じ高校にも関わらず会うたびに同じような挨拶を交わし、短い言葉を残して去っていく。そんな冷たい関係となってしまった。


その原因は平凡な僕と非凡な彼彼が引き寄せる運命力だ。その力は絶大と言える。

例えば彼の隣には幼い頃に出会っていた転校生が座り、図書委員になればある女子生徒と目が合い、学校一のスポーツ女子と勝負をしてお互いの力比べをしたり。


そりゃあもう僕には構ってくれないのか。

窓際の席で外を見ていると、彼が近づいてきた。いつもの挨拶をされる。

「たつき、親愛度を教えてくれ!」

「誰の親愛度を知りたいんだい?」

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