恩返し

ごめんね、みいちゃん

おうちでは飼えないの。

寒いけど、また粉ミルクとかしたあったかいミルク作ったから。

これであったまって。


テレビに映った子猫が昔の懐かしい記憶が蘇らせた。

数日後にはいなくなっちゃったんだよなあ、みいちゃん。

今日も寒い夜。冷たいお弁当をつつく。仕事も残業続きで疲れ切っていた。


ピンポーン


宅配か何かと思い、重い腰を持ち上げドアを開けると、ムキムキのマッチョマンがパンツ一丁でサイドトライセップスのポーズで立っていた。

何かの間違いかと思い閉めようとすると、

「あの時助けていただいたみいちゃんです」

とポーズをフロントラットスプレッドに変えながら話した。


私は思い出した。

粉ミルクではなく、パパのプロテインを溶かしていたことを。

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