ナザリック神話

 では、皆様方大分落ち着かれたようなので、このナザリックを支配される絶対者。モモンガ様の事についてお話をさせていただきます。


 皆様方が今いますこのナザリックという土地は、元々はこことは違う世界にありました。その世界の名はユグドラシル。

 このユグドラシルという世界は、世界樹にった数多ある世界により構成されている豊かな世界ですが、あるときその世界を食べてしまう恐ろしい怪物、ワールド・イーターが現れてしまいます。

 そのワールド・イーターによってユグドラシルという大樹に生っていた世界は次々と食べられてしまい、残り九つの世界のみになってしまったのです。

 この事態に各世界に住まう住民も、ただ座して傍観していた訳ではありませんでした、ですが世界を喰らう怪物を弱らせることは出来ましたが、中々に退治することが出来ませんでした。

 しかし、そんな尊い犠牲は確かにワールド・イーターを疲弊させていたのです。

 幾度にも渡る世界を守る戦の最後を飾ったのが、我らがモモンガ様が率いる至高の四十一人だったのです。

 私たちが想像も出来ないような激戦の末に、ワールド・イーターを滅ぼすことに成功した御方々は、その後各世界を巡り未知を既知とする冒険に出かけられます。

 そして、残った九つの世界の一つ、常闇と冷気が支配する世界ヘルヘイムにある、グレンデラ沼地にあった、荒廃していたナザリック地下墳墓を見つけられたのです、そうこの地の事です。

 この地下墳墓は当時、力ある物の手によって、悲惨な状況になっているのを至高の御方々が見つけられました。

 死者が安らかに眠る場所が、このような事態になっていることに心を痛められた御方々は、この地を平穏へと導きました。

 その後、御方々は墳墓を整備していき、死者を弔う場所として相応しい場所へとしていったのです。

 そして、今私たちがいるナザリック城は、そんな墳墓の地下深くに新たに造られた世界に存在しています。

 そう、この地はユグドラシルに新たに造られた、新しい世界なのです。

 やがて、この世界を作り上げた御方々はその役目を終えられたのか、お隠れになってしまわれる様になりました。

 そんな中、最後まで残ってくださったのが、モモンガ様・・・、我らの上に君臨して下さる。ナザリックの支配者、至高の四十一、アインズ・ウール・ゴウンの絶対指導者、グレンデラを直轄領として、ヘルヘイムの世界を支配為されていたモモンガ様で御座います。


 私はそう締めくくり、アッシュール・バニパルから借りてきました、「ナザリック神話」という本を基にして簡略化した内容を話し終えた後、彼女達へと礼をしました。


 皆様方ご清聴ありがとうございました。


 私は目の前のアルファ様の話してくれた、ナザリック神話というお話の余りの壮大さに驚き言葉もありませんでした。

 私たちを助けてくれた神様であるモモンガ様、神話のお話を聞いた後にアルファ様が説明してくれたのですが。

 神々が住まう九つの世界で構成されたユグドラシルという場所で、ヘルヘイムという世界を統治していた方だそうです。

 そして、現在は何らかの理由でこの地に直轄領ごと転移してきたとのことでした。

 えー、つまり・・・、九つある世界の一つを管理する上位神という事ですね?

 神様の中でも別格という話でした。私は・・・、どうしたらいいのかな?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る