地に落ちろ自己中

@Ihopeyoudie

第1話 はじめて

――それは、モテない僕にとって初めての彼女だった。



地元ではそこそこ有名な大学に入学した僕だったが、内気な性格が災いして大学では一人として友達が出来ないまま、もう卒業の年を迎えていた。そんな僕の唯一の居場所はTwitterだった。この大学4年間、日々の鬱憤をTwitterに書き込んでは、ストレスを発散させていた。


この日もいつも通りTwitterをしていた。すると、たまたま同じ大学の女子のアカウントを見つけた。名前はナツホというらしい。トプ画を見る限り顔もすごくかわいい。大学での面識はないがとりあえずフォローした。別にリアルの世界でつながりたいわけじゃない。だけど、何かを期待して、同じ大学の女子を見つけたら積極的にフォローするようにしている。


その日の夜、ナツホからのフォロバが来た。僕は心底驚いた。いくら同じ大学とはいえ、僕は素性を明かしていないアニメアイコン、下ネタや悪口を垂れ流す有害アカウント、一方ナツホはトプ画本人のリア垢。テンションが上がってしまった僕は思わずDMを送ってしまった。


「フォロバありがとう!!!同じ大学だね~よろしく!!」


返信が来るかどうかはハーフハーフ。さほど期待はしていなかった。しかし返事はすぐに来た。「こちらこそフォローありがとう!よろしくね~。ツイート面白くて笑っちゃった。」この返事に僕のテンションは最高潮を迎えた。童貞なので、ちょっとしたことで舞い上がるのだ。これまでの人生、女の子から興味を持たれたことなんて一度もないのだ。


僕は遠く離れたネットの友人に冗談で送るノリで「えwwwマジかwwじゃあ明日会おうぜ」ナツホを遊びに誘ってしまった。返事は「いいよ笑」だった。


そうして僕たちはオフ会を実施することになった。コミュ障陰キャの僕のはじめてのオフ会相手は同じ大学のとてもかわいい女子となった。



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