ジェネキウム

かに味噌

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 俺には親がいない、そのことを聞かされたのは10歳の時だった。

 母親は俺を生んだと同時に死に、科学者だった親父はその実験途中の事故で死んだそうだ。

 だから俺は幼少期に叔父である緑川 一(みどりかわ はじめ)に引き取られ、それ以来ずっと二人で暮らしてきた。

 叔父には嫁も子供もいないらしく、俺の事をとてもかわいがってくれた、俺は両親はいないがそんな叔父が大好きだった。

 16を過ぎたあたりから仲良く話すのがなんだかこっぱずかしくなって少し距離が離れたりしているが・・・・・・それでも叔父さんに感謝していることに変わりはない。

 そんな俺、神沢 高貴(かみざわ こうき)も今年で17歳、青春真っ盛りの高校二年生になった。

 そんな俺は今非常にまずい状況にいる、なぜか。

 今日は4月1日の始業式、そして俺の部屋にある目覚まし時計は8時45分を指していた、学校まではどう頑張っても片道20分はかかる。

 つまり・・・・・・・。

「やっべえ!! 遅刻だああああああああああ!!!」

 ベットから跳ね起き、パジャマを脱ぎ捨てて椅子の背中に引っ掛けてある制服をひったくりながら台所に向かう。

 「叔父さん! なんで起こしてくれなかったんだよ!!」

 挨拶する余裕もなく台所へ飛び込むとおじさんが新聞を広げてめんどくさそうにこちらを見た。

 「

 

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