『霊門の枷』          4/7



 家に着けば俺の宿主であるアインは頼朝に預けられてそのまま散歩後のケアが行われる。その間アサカと官舎ひづりは近所の温泉へ行ってしまう。《ボティス》と《サキュバス》もその温泉の方へ行くという話であったから、家に着いたらもう俺と《ボティス》が《交信》をする時間はほとんど無くなってしまうだろう。行き掛けではしゃぎ過ぎたアインの歩調はもうすっかり遅くなり人間が並んで小走りするくらいの速度になっていたが、それでもやはり三十分ほどで家には到着するだろう。


 もっとずっと《ボティス》と話をしていたい気持ちを俺はぐっと我慢し、今回の、少し気の重い本題へと入る事にした。




『さて帰路だ。時間もあまり無い。お前にとって今日一番気がかりに思っているだろう話に取り掛かろう……と言いたいが、その前に一つだけ確認しておきたい。お前が《ソロモン王》から譲り受けたという件の宝物……それは、俺が想像している通りの物、で合っているか?』




 現在の《契約者》である官舎ひづりにもそれが具体的に何であるかは秘密にしている、という話から、三千年前に《ボティス》が《ソロモン王》から譲り受けた《それ》について、俺は大体の見当がついていた。だが《それ》が《天界》の進める計画の根幹的な目標であるのなら、俺だけのぼんやりとした見当ではなく、彼女の言葉で明確なものにしておいてもらいたかった。


 アサカ達の後ろを歩きながら《ボティス》は相変わらずのポーカーフェイスを決め込んでいたが、その横顔には微かな感情の揺らぎがあったように俺には見えた。


 彼女は答えた。




『……あぁ、如何にも。あやつと親しかったお主なら、さすがに察するか』




 予想は的中したようだったが、しかし喜ばしい気持ちにはなれなかった。


 《ソロモン王》が《ボティス王》に《それ》を渡した可能性について、当時エルサレム宮殿へ頻繁に出入りをしていた者であれば自然と思い至っただろうが、しかしそれはあくまでも可能性の一つに過ぎず、またこれまで一度として実証はされてこなかった。


 それはつまり《ボティス》がこれまでずっとその《重過ぎる秘密》を護り抱え続けて来たという事に他ならない。




『分かった。それを聞ければ十分だ。ありがとう。じゃあ、改めて本題へと入ろう』




 俺は覚悟を決め、一つ深呼吸をしてから始めた。




『《ボティス》、お前が俺に期待しているのは《冥界の門番》の権能……《霊門の枷》だろう』




 アサカ達の暖かな会話がすっと遠退くような一瞬の張り詰めた静寂があった。この予想も正しかったとその僅かな時間が教えてくれたようだった。


 俺は続けた。




『思慮深いお前のことだ。今日俺に会いに来る前に、既にアインとして過ごしてきたこれまでの俺を《過去視》で見ているんだろう。こうして直接俺から事情を聞かなくても、本当はもう今の俺に《天界》とやり合えるような戦闘能力が無い事だけは最初からわかっていたはずだ。それでもお前は俺に会いに来た。なら、やはりお前の要求は《霊門の枷》の発動要請だ。それくらいは俺でも分かる』




 《霊門の枷》は大罪を犯した者を捕縛し投獄するために《冥界》が《ナベリウス》に与えた固有の権能だ。対象となる罪人の《魔性》や《神性》の程度に関係なく行使可能な性質を持つが故に、《天界》はこの力を保有する《冥界》を古今恐れ続けて来た。


 ただ通常、《冥界》は《天界》や《魔界》、《人間界》の生き死にに関与をしない。今回にしても、『天使が悪魔を殺そうとしている』というだけなら、それは歴史的に見ても特に珍しいことではないから、《ボティス》を護りたいんだと俺が《冥王様》に頼み込んだとしても、まず《霊門の枷》の発動申請が通る事はないだろう。


 だが、『ソロモン王から託された宝物を守るボティスが天界から狙われている』となれば話は変わる。世界の秩序と均衡を守る《冥界》が届けを受け、対応すべき案件となる。




『やはり、そのような姿となっても発動は可能なのか』




 《ボティス》のそれは、最も聞きたかった事である、という声音だった。俺は肯定した。




『ああ。《霊門の枷》は俺自身の《魔力》で発動する《魔術》ではなく、《冥界》によって行使され、俺を《発動座標》として実体化するものだからな。さっきも言ったように《俺の本体》は変わらず今も《冥界》に居てこの俺と意識が繋がっている。《人間界》で発生した罪人をこの俺が観測すれば、《冥界》の《俺》があちらで《冥王様》に直接状況報告出来る。だから発動に関して何も問題は無いんだ。それに《あれ》は本来、《冥界》から脱走した者を再び投獄するためにある。さっき話した《俺の魔性の分離》は実はそのためにあってな。俺は脱走者の許に切り離した俺の分身端末を送り込んで、その端末から《霊門の枷》を発動する、という方法で脱走者を捕まえていたんだ。脱走者は死ぬまで《冥界》から出して貰えないから、俺が《魔性》を切り離して分裂が出来るって話が世に出回らないのも当然だったんだ』




 それを聞いて《ボティス》は少し長く、安堵したような吐息を静かに漏らした。




『そうであったか……。……如何にも、わしは此度、《天界》の動向の報告と、そしてお主に《霊門の枷》の発動要請をするために来た。聞き入れてくれるか?』




 《交信》によって《ボティス》の置かれた状況が大まかに見えて来たくらいから彼女の要求がそれである可能性については比較的すぐに思い至っていたが、しかし彼女が今の俺の状況を知って尚口にするその要求には益々不安を抱かざるを得なかった。




『そんな事を訊かなくても、《天界》が何か悪さをする気でいて、そしてその主犯格が明らかになったなら、俺は即座に《冥王様》に《霊門の枷》の発動申請をする。だが、お前はそれでいいのか? お前は最初、俺に《霊門の枷》だけでなく、《天界》に対する抑止力として《俺の戦闘能力》の方も期待していたんじゃないのか?』




 《霊門の枷》は確かに強力ではあるが、しかしその発動には必ず《冥王様》の許可を要すため、発生した状況に対する即効力では他の多くの《魔術》に劣ってしまう。《願望召喚》を行っている連中は小規模かもしれないとは言ったが、それでも《ナベリウス》本来の戦闘能力を持たない老犬アインの体の中に居る今の俺では奴らの前に立った瞬間何も出来ず殺されてしまうだろう。《人間界》に《隔絶の門》があり、また《ボティス》の周囲に使い勝手の良い《召喚魔術師》が居ない以上、《冥界》に居る《俺の本体》から改めて《魔性》を分裂させてそれを戦力として《人間界》に連れて来る、という方法も使えない。


 だから《霊門の枷》は現状、《願望召喚》を行っている連中と《ボティス》たちが戦い、ある程度武装解除させた後にしか使えない手なのだ。


 今の俺では《ボティス》たちの防衛戦力の足しには成り得ない。




『確かに、お主の高い《魔性》がこちら側についてくれるなら、と考えもしておった。じゃが無いものねだりをしても仕方あるまい。それに最初わしはお主がこの《人間界》に居座っていられるのは《天界》がお主の戦闘能力に怯えて手を出して来ないが故であろう、と捉えておったが、それが実のところ《天界》はお主の事を認知しておらぬが故に手を出して来ておらず、そして《霊門の枷》を発動するその日まで《天界》は《人間界》の誰が《ナベリウス》なのかを知り得ない状況にある、としたお主の推測が十分有力であるこの現状は、それはそれで使い様があるからのう。そもそもわしが今日お主との情報共有の手段に《交信》を選んだのも、事前に《過去視》でアインの様子を見て《人間界》に居る今のお主は弱体化しておるのではないかと仮説を立てておったからじゃ。《天界》が《千里眼》や《読心》を持っておっても《交信》のみの会話であれば今日のわしらの接触は確実に隠蔽出来るからのう。故に、今の今でお主に失望などはしておらん。むしろ上々であった。アインの寿命は恐らく来年までといったところであろうが、《願望召喚》の如何がお主の推測通りであり、またお主の《願望》の一部がわしの座標を見据えておると言うなら、アインの死後も恐らくお主はまた《人間界》の少なくともひづりの周囲の犬に《願望召喚》されるのであろう? 少々むずがゆい話ではあるが、アインの死後も《霊門の枷》が《人間界》に残る、と分かったのは収穫であった』




 その口ぶりは見栄でもなんでも無い様だった。俺は少し苛立って訊ねた。




『《ボティス》、お前にはこれから何が起こるか、見えているのか? それともこの未だ明確に見えて来ない《天界》の計画に対し、応用の利く強力な一手があると言うのか?』




 《ボティス》や《グラシャ・ラボラス》には《未来視》がある。だがそれで見えるのはあくまでも『上級悪魔や上級天使が関与しない場合の人間界の未来に限る』という話だ。《ボティス》に挑もうとする以上敵は少なくとも《上級天使》の階級にあると考えるべきで、であれば今後も彼女の《眼》に精確な未来像は形を成さないはずだ。


 だが《ボティス》は引き続き事も無いように答えた。




『見えてはおらん。じゃが大よその予測が出来ぬ訳ではない。それに幸い《グラシャ・ラボラス》やお主のような識者は居るし、《人間界》には使える手駒も居る。事情が事情じゃからの、使える手は恥を忍んででも掻き集める事にしておるのじゃ。しかし《王》としては助けられてばかりでは名に傷がつく。故に交渉材料じゃ。《ナベリウス》。お主はわしのために、その時が来たら《霊門の枷》を発動する。わしはお主のために、今後お主が良いと言うまでアサカの周囲を《千里眼》で見守り、《人間界》に於けるアサカの敵を排除する。お主にとって悪い条件では無いと思うが、どうじゃ』




『それは……』




 確かに、《ボティス》が今日何かを俺に要求するつもりなら、俺はまさにそれを見返りとして要求し返すつもりだった。


 アサカは可愛らしい。そのせいか昔から周囲の様々な悪意に晒される事が多々あった。そんなアサカを、《人間界》のただの飼い犬でしかない今の俺は護ってやる事が出来ない。出来るのはせいぜい、傷つき帰って来たアサカに寄り添い、アインの体温で慰める事だけだった。十七年間、その悔しさを噛み締め続けて来た。


 しかし今の《天井花イナリ》という名で活動する《ボティス》なら、俺の代わりにアサカを護るくらいは訳無いはずだ。加えて、《ボティス》の《契約者》である官舎ひづりはアサカの幼馴染で、《ボティス》は官舎ひづりと仲が良い。手段を選ばない《天界》の事だ、今後アサカが人質にされる可能性だってあるかもしれない。なら、それを理由に《ボティス》がアサカを《千里眼》で見守る事は決して不自然ではない。それによって《俺》がアインの中に居る事が知られる可能性も無いだろう。


 ……だが。




『それでは交渉としてはあまりに俺の方に都合が良すぎないか。第一、《天界》が関与する話であるなら、そもそもそれは本来俺の仕事だ。アサカを護ってくれると言うなら俺としては心の底からありがたいが、しかしお前に掛かる負担が大き過ぎるんじゃないか。それに……』




 言い出しかねていた事を俺はいよいよ口にした。




『お前は本当にそれでいいのか。《天界》の首謀者が判明し、俺が《霊門の枷》発動のため《冥王様》にお前の周辺の事情を説明するということは、つまりお前が《あれ》を持っていることも《冥王様》に伝えなくてはならないということだ。お前が持っている《あれ》はこの地球上全てに於いて誰もが無視出来ない政治的な意味合いと価値を含んでいる。俺がお前の願い通り《霊門の枷》を使えば、全てが終わった後、《冥王様》は間違いなく《あれ》をお前から回収しようとするだろう。そうなれば《あれ》はもう二度とお前の手の中に帰って来る事は無いんだぞ』




 微かな間の後、《ボティス》は答えた。




『構わぬ。そもそも《あれ》は《ソロモン》のやつが無理矢理わしに押し付けて来たものじゃ。三千年であるぞ。先代からの荷じゃ。そろそろ他の者に任せてしもうても文句を言うものはおるまい』




 俺は思わずカッとなって声を荒げた。




『強がるな《ボティス》! この《交信》は誰にも聞かれない! 俺も誓って《冥王様》以外には話さない! 確かに、《あれ》は今の《人間界》で《悪魔》一柱が護り続けるには重すぎる宝物だ。お前が持つより《冥界》の最奥で管理した方が遥かに安全で、それが最も現実的な対応であるとは俺も思う。だが、《あれ》は《ソロモン王》がお前に譲った物なんだろう……? 俺でも《グラシャ・ラボラス》でもない、お前にだ! 《ソロモン王》は冗談の好きな男だったが、決して軽薄な男ではなかった事を俺は知っている! ……《冥王様》には俺から頼み込んでみる。《ソロモン王》のためにお前が守り続けた宝物を、お前の《思い出》を、俺は無かったことになどしたくはないんだ』




 思いの丈を吐き出した俺に、《ボティス》はしばらく何も言わなかった。


 散歩の終わりが迫っていた。味醂座家までもうあと二百メートルと無いところまで来ていた。


 静かに《ボティス》が口を開いた。




『……敵わぬな。分かった。そうまで言うなら、そういう事にしておいてやる。お主が《冥王》と話をつけると言うなら、今後も荷を背負い続ける事を少しくらいは考えておこう。期待はせぬがな』




 そう言って儚げに笑って見せた。


 本来の俺の《ナベリウス》としての《魔性》がこの身にあれば、《霊門の枷》など用いなくても《天界》の襲撃など全て跳ね返してやれただろう。こちらの状況を《冥王様》に伝える必要もなく、《ボティス》と《ソロモン王》の《思い出》がおびやかされる事も無かったはずなのだ。


 今の俺では古く懐かしい友人達のために何もしてやれない。己の無力をこれほど恨んだ事は無かった。












 散歩を終えて味醂座家へと一旦戻り、アインを頼朝に任せたひづり達は、それぞれ入浴道具一式を持ってお待ちかねの温泉施設へと向かっていた。施設は駅とも散歩コースとも異なる方角に在るが距離は近いため汗を掻いた体が冷えてしまう心配は無かった。


「今日はかなり気持ちいい汗を掻いた気がする。温泉もきっと最高の浸かり心地だろうね」


 タオルを胸に抱えたままひづりは隣のアサカに言った。


「そうだね。私もアインも、今日は懐かしいくらい調子良く走れた気がするし。ありがとうひぃちゃん、天井花さん達も」


 振り返り、アサカは天井花イナリと和鼓たぬこに小さく頭を下げた。散歩を終えた辺りで和鼓たぬこは「後は私も自分で歩くよ」と言って天井花イナリの背から降り、彼女の隣をてくてく歩いていた。


「わしの方こそ礼を言うぞ。たぬこと公園の森を歩くのは実に愉快であった。しばらく店の仕事ばかりであったからな、良き休暇になったわ」


「私もとても楽しかったです。ありがとうございます、アサカさん、ひづりさん」


 二人は上機嫌で、この後の温泉も楽しみにしてくれている様子だった。今日の散歩はアインだけでなく和鼓たぬこの体調も気がかりであったが、しかしいざ走り始めてみると天井花イナリに背負われた彼女の体は少しも上下に揺れてはおらず、終始具合を悪くする様な事は無かった。恐らく彼女の体に負担が掛からないよう天井花イナリがそうした注意を払いながら走っていたのだと思われたが、しかしひづりにはその昔の映画やアニメに出てくる忍者みたいな腰から上を揺らさない走り方が一体どういう原理で成し得られているのかは最後まで分からず、またアサカもたびたび目を皿の様にして彼女の技術を会得しようとしている瞬間があった。


 大型犬であるアインを和鼓たぬこが怖がるのではないか、という心配も無用だった。どうやら犬は結構平気らしく、むしろ人懐っこいアインに彼女は最初から興味津々だった。種的にも狸は犬の仲間であるし、狸が犬によって酷い目に遭わされた、という昔話も聞かないので、平気なのはそうした理由なのかもしれなかった。


 今日は皆でアインの散歩に参加して正解だったな、とひづりはまだ昼前ではあるがすっかり満足していた。前日からひづりはアサカの前では出来るだけ明るく振る舞おうと決めていた。亡くなった祖父の事でうろたえ、学校も数日休んだが、でも私はもういくらか大丈夫だよ、と、心配を掛けてしまったアサカにも伝えておきたかったのだ。だから天井花イナリに「アサカと走って来てはどうじゃ」と背を押してもらえた事には本当に感謝していた。ひづりにとって市郎の死は依然耐え難く、墓掃除をした日曜日の事を思い出すとすぐにまた眼の奥がぎゅっと熱くなって胸もざわついて泣いてしまいそうになるが、けれどもアサカと走る時間は昔から好きだったし、その後に入る温泉も好きだったから、今日は頑張らなくても自然と笑顔になれたのだ。


 アサカもこちらの意図を汲み取ってか今日はよく笑ってくれていた。余計気を遣わせたようで申し訳なくもあったが、しかし考えても見れば五月には母親が海外で死に、七月には姉が旅行先で大怪我をし、そして今度は祖父が病で亡くなったのだ。アサカが向けてくる心配そうな眼差しには「今度はひぃちゃんの身に何か悪い事が起こるのでは……」という憂いが含まれているのかもしれなかった。立て続けに身内の不幸が続く幼馴染の事が心配になるのはたぶん普通の事で、そしてそれを自分はちゃんと受け止めるべきなのだろう、と今日の散歩でひづりはそう捉えるに至っていた。


 頑張っていこう。《悪魔》や《天界》の事をアサカ達に話さないと決めたなら、友達の心を守るための嘘くらい突き通してみせなくてはならない。これからも出来るだけアサカやハナの前では暗い顔を見せないようにしていこう。ひづりはタオルを抱きかかえる腕にぎゅっと力を込め、決意を固めた。


「…………え?」


 しかし、到着した温泉施設の入り口扉に『設備メンテナンスのため当館本日休業』と書かれた張り紙を見つけた瞬間、頭の中は真っ白になって言葉を失い、タオルも地面に落としてしまった。









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