日は巡る

河過沙和

恋人達は巡る

朝の情景

第一話 恋人

「起きた?おはよ」

 ベットの上、身を起こすと彼女が隣に座っていて僕に声を掛ける。


「今日は寒いね。朝はスープでも作ろうか」

「ああ、頼むよ」

「うん!」

 朝食の献立について聞いて同意を得て、笑って答える彼女。当たり前の日常、僕と彼女が同棲を始めてから毎朝続く幸せな光景。


「ご飯できたよ?」

「ありがとう」

「どういたしまして」

朝食が出来たことを伝える彼女。感謝を伝える僕。胸を張りながら自慢げに答える彼女。


「今日はいつ帰るの?」

「いつもの時間に」

「分かった。夕飯作って待ってるね」

朝食後、一日の予定を伝え合う僕たち。


「行ってきます」

「いってらっしゃい」

仕事に向かう前の僕と送り出す彼女。当たり前で幸福な僕たちの朝の始まり。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る