エピソードエポック
テニスボーイ
偶然なのか運命なのか…
「テニスの手本」となるロジャー・フェデラーは上海の勇姿を地元スイスに移し、更にアグレッシブなプレーはその輝きを増したかのように。まるで「戦うことを楽しむ」様相さえに見えてくる。彼のファンは世界中に多く存在するがゆえ「アウェー」に値する場所は無いに等しいだろう。もちろん彼以上に熱愛するプレーヤーを持つファンにとっては対峙すればその通りの応援であろうが、ロジャーを完全に敵視していることも少ない・・・のではないか。。
彼のプレーを見るたび「神」を崇めるような視線で救われたり、鋭気を授かったり、ただテニスが上手い(強い)プレーヤーに留まらず、アスリートとしての立ち振る舞いが「人格者」であることを証明している。
表参道での遭遇で自身の中で起きた「変化」を感じる。それはとてもとても不思議な感覚のもの。ただ同じ空間に滞在し、彼の視線や息吹を感じただけで未来への目線が大きく開けたこと、何か力を充電出来たような。。それはまるで「魔法」のように。やはり彼は「神」なのだろうか。。
あらたな選手との出会いが続き、将来の目標に向けた意志・意欲を耳や肌で感じることに胸を躍らせている。彼ら(キッズ・ジュニア諸君)にはそれぞれ「タイプ」こそあるが、目指すものに大きな差はない。ほとんどの子供達はアカデミーに在籍し、週4以上のレッスンを受講しているが最近気になることがあり、アカデミー在籍でいながら私へ話す言葉の中に練習内容や指導者への不満、もっとも不満が無ければ他の指導者を探し私に辿り着くことも無かった訳だが。。中でも気になることはコーチからのアドバイスが希少であることと、対コーチとの練習(ラリー、試合)がほとんど無いことをほとんどの選手が口にする現状。練習のほとんどが生徒同士のラリーや実践練習であり、聞いていればそれは指導者のいない部活動のようなスタイルであることに気付く。それぞれが勝手に自身の判断でボールを打つだけの日々が続いているような。自身の判断があればまだ、何も考えず目的も無く、練習していることだけで満足していても上達は出来ないし試合にも勝てないが当然である。フォームばかりに意識があって実践に当てはまらなかったり、強打ばかりでラリーが出来なかったり、ただ入れるだけのサーブであったり。。試合に出ても勝てない・・・、いやそれ以前に成すべきことを習得するためのレッスン(環境)がなければ何度出場していても自身以下のレベルにしか勝てないであろう。だからこそライバル達の動向も気になるところで、練習環境や良き指導者の模索に余念がないことは必然となる。
「アカデミー」ってなんなんだろう?
ただ選手になりたい、試合で勝ちたい、もっと強くなりたいと思う子供達を集めたクラスに過ぎなければ、個々の選手達が一般的なジュニアクラスの子供達と差をつけて上達する環境ではないのではなかろうか。。全てのアカデミックなレベル設定を否定することもないが、私と出会う選手志向の子供達(親)の多くが同じ言葉を繰り返す事実に失望さえしてしまう。
過去20年以上、部活動だけで全国大会に出場したジュニアは一人もいません。その成長と進化にはテニススクールやプライベートでのプロ指導が必然であり、どんなに個で努力をしても成せることではなかった事実。しかし、現状では選手育成レベルの環境下にいても別に個々の練習環境を得ないと高みを望み難いほど自己実現には希薄なものと化しているのでしょうか。。
私との出会いで全ての選手達が結果に繋がった訳ではありません。まだ途中の段階である選手もいますが、本気で取り組んでいる選手には道筋が見えて上達していることに間違いなくやがて結果に繋がるでしょう。足踏みが続く環境から前に進める「起点」となることが私との出会いの意味なのです。
「1年前に出会いがあれば・・・」と言われますが、1年後に出会うことを考えればいまは1年前なのだから。この時間を大切に真摯に向き合い、ただただ選手の満足(成果)に向け精進しよう。
昨年暮れも例年通りに師が走り回れることに感謝と歓びを感じる。今年も選手と共に成長という道を走りぬけよう。今年もきっといい年になりそうだ。
エピソードエポック テニスボーイ @tennis_boy_0114
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