いだてん #15

なにかに夢中になれる。それは幸せなことなのでしょうか。

少なくとも、今回の四三を見る限りでは、とてもそうは思えません。

いだてん #15です。

いきなり、お見合い話になり、とまどう四三くんに、

池部の姑は、スヤのために四三を婿養子にとりたい、

と言い出します。

一人息子を失って、虚脱していたとき。

ひとりで実家で鍋を洗っていたスヤに、

生きる希望を見いだしたらしい。

姑さん、スヤでなきゃやだって言うんですね。

スヤも、姑を慕ってます。

いい関係だ。でも、四三は家庭におさまるタイプじゃなかった。

その頭にあるのは、ひたすら、「オリンピック」 のみでした。

スヤも四三も、不幸ですよね……。

その一方で、落語 『付け馬』 で笑わせようと必死の美濃部くん。

ちっともウケなくて、些細なことから師匠とケンカ、

破門されてしまいます。

この人も、とりつかれて不幸になってるのです。

うまくなりたい、ひとを笑わせたい。

ウケない芸人なんて存在意義はない。

そのイライラを人にぶつけてしまう。

幼い、というのか、直情的というのか。

純粋に、芸にあこがれて、手が届かない人。

なんだか、放っておけないタイプ。

どんな酷暑でも耐えうる体をつくる。

そのために、海辺でひたすら練習にはげむ四三。

結婚のことも嘉納先生たちに言えず、

そのまま、破談にしようとまで決意します。

退路を断つ、というわけです。

昔から、日本人って根性論が好きですね。

平成になっても、根性論を口にする企業や有名人があったりしますし。

胸アツになる気持ちはわたしも充分判る。

バカになるのも、勇気が要ります。

がむしゃらになれたとき。

人はなにかをつかむのかもしれません。

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