マタギ 自然・命尊ぶ精神いまも

やっぱり中国新聞のネタなのですが、今度はマタギです。

みなさんご存じないかもしれないけれど、

マタギは山での狩猟を生業としています。

獲物は「山の神の授かり物」と考える秋田県のこのマタギさん。

マタギ神社のほこらを詣で、アオモリトドマツをいぶし、煙で身を清める。

仕留めた後には獲物を弔い、魂を山の神に返す儀式も、

必ず行うそうです。

クマの毛皮や胆のうが高く売れたのは昔のこと。

いまやマタギも少子高齢化です。


冬の山を駆け巡る、厳しい職場

その昔は、マタギは差別の対象だった、ということを

聞いたことがあります。

村に帰属しているわけではないですし、

生き物を殺す(江戸時代には殺傷は禁忌でした)。

とはいっても、マタギが貴重なたんぱく質を

村にもたらしてくれることも確かです。

孤独なマタギにとっては、村のしがらみがないだけ自由でしょう。

いまは銃で倒せるところがかっこいい! ということで、

若者の中には、弟子入りしたいって人もいるそうな。


命は対等のもの

日本やアジア一般には、動物も人間も命は対等のもの、

という概念があるような気がします。

インドの輪廻転生なんて、死んだ動物が人間になるって言ってます。

しかし西洋では、聖書に神さまが人間に 「息を吹き込んだ」 (神の霊を吹き込んだ)

ことから、人間の方がすぐれている、という考え方が主流です。

日本人も、だんだんそういう考え方に慣れさせられて、

教科書にまで 「人類は霊長類」 と言い出す始末(笑)

お年寄りのなかには、ペットの葬儀をマジで行ったり、

食事の時に 「いただきます」 というのは、命をいただくということだよ、

と教えたりする人もいます。

日本昔ばなしの「おさん狐」では、きつねと人間の間には

なんのへだてもない、

というセリフがあります。

命を奪わねば生きていけない人間。


でも、近い将来、人工肉ができるんですってさ。

日本人の精神性が、あやぶまれます。

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