35 天才
今日は1日稽古だった
夕食の後で書物庫によってもらってから寝室に行った
レベル10になったので魔法についての本を探しに行ったのだ
魔法ならおじいさんと魔王の後ろから攻撃出来るし かっこいい
魔法について
魔力を消費して 火 水 風 土の魔法を操る
火の攻撃魔法は 火を作り出すイメージをし それを放つイメージをする
イメージって……もっと具体的に書いてくれないと……声にするといいみたいだけど ここで練習は危険ね 明日 おじいさんと魔王に見て貰いながらのほうがいいかな……
魔力は誰にでもあるが限りがある
そこで大地の魔力と呼ばれている魔那を自分の魔力で操り使用する
魔力操作 戦闘空間認識力を鍛えることにより少ない魔力で多くの魔那を操り 上位の魔法を使用することが出来る
どうやって鍛えるのよ 一番大事なところでしょ 使っているうちに鍛えられるのかな?
師匠が欲しい セネが師匠なら……危険かもね
実際に見て さわって 感じることでイメージしやすくなるって書いてるけど……炎なんてさわれないよね
火 水 風 土の知識があると上達が早いって書いてるけど……どんな知識がいいの
回復魔法がこの本には書いてないけど……難しいのかな?セネは私の回復にポーションを使っていたから 使えないのかな
翌朝の稽古でさっそく練習してみたが
「飛び出せ 炎 魔王を焼き尽くせ~」
「氷の刃となり 我が敵を滅ぼせ~」
……何も出ない
イメージって言われても 何から始めたらいいのか
おじいさんに火の魔法の絵を見せて私にも出来るようになりたいとジェスチャーしたが……首をかしげられた
魔王にもジェスチャーすると
魔王が火の魔法を私に見せてくれた
「それよ 私にも 教えて」
すると魔王が私の後ろに来て
「きゃっ 何 何するのよ やめてよ お おじいさん とめて」
いきなり魔王が抱きついてきたのだ
おじいさんはその場で平気な顔で見ている
助けてくれないの
後ろから抱きついた魔王が私の右手をつかみ 前に伸ばした
私の中で何かが……右手に流れていく
えっ 何 これっ 魔法なの 魔力なの なんなの
すると 右手に力が集まり 炎が飛び出した
「えっ 何 今のは……魔王が 私が」
魔王が私から離れて もう一度やれって言ってるようだが……
出来るの……
私は右手を伸ばし 右手に 右手に 力を 魔力を
何かが流れている さっきと同じ……
右手に力が
いける
「火の魔法よ その力を解き放て」
その瞬間 右手の前から炎が飛び出して行った
凄い 私にも出来た
「ありがとう 出来た~」
喜んでいると魔王がまた後ろから抱きついてきた
う~ 教えてくれてるのよね そうよね
ちらりと おじいさんを見たが気にしていないみたい……嫉妬してもいいのに
魔王が私の右手を持ち上げた
すると今度は物凄い力が右手に集まってきた
えっ えっ 何 さっきと全然違う 危険じゃないの 何よ……もしかして これが魔那なの
物凄い力が
私は叫んだ
「炎の力よ その姿を現し 敵を滅ぼせ」
すると大きな炎が飛び出して行った
今のは私の力なの?
魔王は私から離れた
「あ ありがとう」
伝わらないかもしれないので頭を下げてお辞儀をした
その直後 おじいさんの手から
巨大な炎が現れて城壁まで飛んでいき 城壁が破壊された
や やり過ぎよ ここでの魔法の練習は危険ね
魔王を見ると驚いた顔をしていた
やっぱり 凄い魔法だったのね
おじいさんと魔王も危険だと思ったのか 城の外で魔法の練習をすることになった
私の周りから魔那を集めるのよね
「魔那よ 右手に集まれ」
集まってくる 力が これが魔那 強い力が
よし
「氷となり 魔王に突き刺され」
大きな氷が飛んでいった
「出来た 私にも魔法が出来た 私って天才」
魔那を操れるようになるまで何年もかかるって書いてたのに さすが 私
あれっ
私はふらついて……座り込んだ
身体がだるい 力が入らないような……
これが……魔力切れなのかな……
おじいさんは巨大な魔法を何発も放っている
今度は巨大な竜巻 全てを飲み込み破壊してしまいそうだ
それを見ている魔王もずっと驚いた顔をしている
違い過ぎる……あれを基準にしてはダメよ
私がふつう いや 私は天才なのよ
おじいさんはその後も巨大な魔法を放ち続けた
どんだけ魔力があるのよ 無限なんてことは……伝説の勇者だからなの……誰にでも出来るように……
セネがいたら聞けるのに 来ないかな
昼食を食べてから おじいさんと魔王は剣の稽古を始めた
私は魔力切れのせいなのか力が入らないので 横で魔法についての本を読んだ
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