冬の思い出

勝利だギューちゃん

第1話 再会

とても寒い季節。


暦の上では、12月から2月にあたるようだが、

あくまで、暦の上であって、実際には該当しない事が多い。


だが、この地方は比較的四季が、はっきりしていて、冬はかなり冷え込む。

「今夜も冷えそうだな」


寒がりの俺には、こたつは必需品。

温かいおこたで、うとうとする。

至福のひとときだ・・・


「このまま、寝ようか・・・

いや、体に悪いな・・・」


俺はこたつを消して、部屋に戻ることにした。

幸いエアコンで温めてある。

しばらくは、持ちそうだ。


ピンポーン


その時、玄関のベルが鳴った。

「父さんかな?母さんかな?」

でも、ふたりとも旅行中で、明後日まで帰って来ない。


姉さんは寝ているし・・・

誰だろう?


「はーい」

怪しいとは思いつつもドアを開けた。


そこには、えらい美人がそこにいた。

でも知らない人だ。


「どちらさまですか?」

引っ越してきた人かな?


「夜分にすいません。こちらに本堂雄介くんが、いらっしゃると聞いて、お伺いしたのですが?」

「雄介は、僕ですが?」

女性は、にこやかな笑みを浮かべた。


「雄介くん?会いたかったよ」

女性はいきなり抱きついてきた。


「あのう?」

「何?雄介くん」

「どちらさまですか?」

女性は冷静になったのか、俺から離れた。


「私は、原田亜衣です」

原田亜衣?

聞いたことあるような・・・


手繰りよせる・・・


「あっ、幼稚園で同じだった亜衣ちゃん」

「そう、思い出してくれた雄介くん」

突然の、再会に感動した。

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