ちょっとだけ 短歌を読んで いかないか? たまにはどうよ どうよたまには

工藤吉生(くどうよしお)

第1集 東京へ、授賞式へ

東京へ、授賞式へ   工藤吉生



オレの行くときだけ雨がやんでいる予報だったがもう過去のこと


革靴になじまぬ足で歩いてるいつもの道が水中みたい


新幹線 何年ぶりに 乗ったかな 「ん」が3つある しんかんせんに


人混みを我慢して行くガマンしてがまんしてまだひとごみのなか


狭くって高くて不味い東京のうすぐらい店も旅の思い出


地下道をながく歩いて外へ出た雨の水面を白鳥うかぶ


TOKYOは外国人の多い街いずれにしてもみな他人だが


ありがとうグーグルマップのおかげだよってみんなも感謝すればいいのに


早過ぎと思っていたが遅刻する危機に気がつき心いれかわる


これまでは吊らずに済んでいた首にネクタイ巻いて受賞者オレは

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